原価の低減や販売費などのコストの削減を実施して経費圧縮。IPコンテンツ複数が収益に貢献。
株式会社カプコン(以下、カプコン)は、平成30年3月期第2四半期決算を11月6日(月)に発表。当期の連結業績に関して、売上高337億2900万円(前年同期比17.6%増)、営業利益50億100万円(同191.5%増)、経常利益50億1600万円(同875.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は34億8100万円(同757.5%増)となった。
経営成績に関する説明
2017年6月にアメリカで開幕した世界最大級のゲーム見本市「E3」において、当期の目玉タイトルであるシリーズ最新作『モンスターハンター:ワールド』が注目を浴び、9月に開催された「東京ゲームショウ2017」でも来場者の圧倒的な人気を集めるなど、2018年1月の発売に向けて期待が高まってきたと発表。
また、モバイルコンテンツ部門見直しの一環として、完全子会社の株式会社カプコン・モバイルを吸収合併するなど、開発と運営の一体化によるマネジメント体制の強化に取り組み、収益の改善をはかるために売上原価の低減や販売費および一般管理費の抑制など、経費の圧縮に努めたという。
これらの結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は337億2900万円(前年同期比17.6%増)となった。
利益面に関しては、自社のIP(知的財産)を活用したライセンス収入の貢献があり、営業利益50億100万円(同191.5%増)、経常利益50億1600万円(同875.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益34億8100万円(同757.5%増)となった。
セグメント毎の業績は、以下。
デジタルコンテンツ事業
Nintendo Switch向けソフト『モンスターハンターダブルクロス』が堅調に推移するとともに、2017年9月に欧米をターゲットにした『マーベル VS. カプコン:インフィニット』を発売したと発表。
また、『ウルトラストリートファイターII』がスマッシュヒットを放ったことに加え、前期発売の『モンスターハンターダブルクロス』などのリピート販売も収益向上に一定の寄与を果たしたとのこと。
さらに、オンラインゲームに関しては配信10周年を記念して大型アップデートを行った『モンスターハンター フロンティア Z』が根強い人気に支えられ底堅く展開。モバイルコンテンツは『モンスターハンター エクスプロア』が安定した人気を持続するとともに、IPを用いたライセンス収入が利益向上に寄与したと発表した。
上記の結果、売上高201億3800万円(前年同期比23.0%増)、営業利益38億3000万円(同248.4%増)となった。
アミューズメント施設事業
ライフスタイルが多様化する中、「安・近・短」の身近な娯楽施設として回復基調のもと、顧客ニーズに対応したゲーム機の設置や各種イベントの開催、サービスデーの実施など、ユーザー志向に立った施設展開により、親子連れなど新規顧客の取り込みやリピーターの確保に取り組むとともに、店舗運営コストの削減等による収益展開を図ってきたとしている。
新規出店に関しては、2店舗をオープンするとともに、1店舗を閉鎖したため、施設数は37店舗とのこと。
上記の結果、売上高51億7900万円(前年同期比7.7%増)、営業利益6億3400万円(同32.7%増)となった。
アミューズメント機器事業
パチスロ機部門は、近年の型式試験方法の変更が大きく響き、新規投入の『バイオハザード リベレーションズ』は軟調に推移いたしましたものの、原価率の低減により一定の利益を確保することができたとしている。
業務用機器部門では、メダルゲーム『モンスターハンター メダルハンティングG』が安定した人気に支えられ、計画どおり展開したとのこと。
上記の結果、売上高73億3000万円(前年同期比12.3%増)、営業利益19億2500万円(同16.6%増)となった。
その他事業
その他事業につきましては、主なものはライセンス許諾によるロイヤリティ収入やキャラクターグッズなどの物品販売とのこと。
上記の結果、売上高10億8000万円(前年同期比12.3%増)、営業利益5億7100万円(同44.5%増)となった。
平成30年3月期の連結業績予想に関しては、平成29年4月27日に発表した決算から変更はないとのこと。