前期から続いている映像制作の影響で厳しい状況が継続。版権事業では映像マスターやコンテンツ資産の償却費が増加。
株式会社IGポート（以下、IGポート）は、平成31年5月期第1四半期決算を10月12日に発表した。当期の連結経営成績について、売上高は21億2200万円（前年同期比1％増)、営業利損失は1億4100万円、経常損失は1億4500万円、親会社株主に帰属する四半期純損失は1億3400万円だった。
IGポートは、アニメーション作品の企画や制作を行なう映像制作事業、コミック雑誌などの企画や製造、販売を行なう出版事業、作品の二次利用による印税、収益分配金などを得る版権事業に取り組んできた。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間については、売上高21億2229万円（前年同期比1％増)、経常損失は1億4532万円（前年同期は1億9809万円の経常損失）、親会社株主に帰属する四半期純損失は1億3447万円（前年同期は1億7837万円の親会社株主に帰属する四半期純損失）だった。
セグメント毎の業績は以下の通り。
映像制作事業
劇場用アニメーション『フリクリ オルタナ／プログレ』、テレビ用アニメーション「進撃の巨人 Season3」「フューチャーカード 神バディファイト」「ゆらぎ荘の幽奈さん」「フルメタル・パニック! Ⅳ」などの、その他ゲーム用、CM用のアニメーションを制作した。
新規受注の映像制作では、現況に合った確度の高い映像制作予算の策定を行ない、受注額の交渉を始めたが、前連結会計年度から続いている映像制作により、引き続きCG制作費や外注費の高騰、制作期間の長期化により厳しい状況が継続している。
上記の結果、売上高は16億207万円（前年同期比4.0％増)、営業損失は6144万円（前年同期は2億4076万円の営業損失)だった。
出版事業
月刊誌「コミックガーデン」、コミックス『あまんちゅ! 13巻』『リィンカーネーションの花弁 8巻』『ドラゴン、家を買う。3巻』など、定期月刊誌3点、新刊コミックス・書籍17点を刊行した。
なかでも、既刊コミックスの「リィンカーネーションの花弁」の販売が好調であった。
上記の結果、売上高は2億2729万円（前年同期比19.0％減)、営業損失は78万円（前年同期は1144万円の営業利益)だった。
版権事業
「B: The Begining」「進撃の巨人」「宇宙戦艦ヤマト」「魔法使いの嫁」などのシリーズタイトルを中心に、二次利用による収益分配を計上した。
「魔法使いの嫁」の海外販売が落ち着いた事や、映像マスターやコンテンツ資産の償却費が増加した。
上記の結果、売上高は2億1347万円（前年同期比5.7％減)、営業損失は8810万円（前年同期は4754万円の営業利益)だった。
その他
雑誌のイラストやキャラクターの商品化、スマートフォン向けアプリなどで、売上高は7945万円（前年同期比48.2％増）、営業利益は2998万円（前年同期は2731万円営業損失）だった。
