エヌジェイHD、ゲーム事業の開発遅延や費用増加で減益 営業利益3億円 2019年3月期決算

エヌジェイ

ISAO社の運営サポート事業継承も、トーテックの持分法適用で売上減。利益はゲーム事業の先行投資や開発遅延などで大きく減益。

株式会社エヌジェイホールディングスは、2019年3月期決算を5月14日(火)に発表した。当期連結経営成績は、売上高110億6400万円(前期比2.3%減)、営業利益3億800万円(同53.7%減)、経常利益2億9900万円(同55.2%減)、親会社に帰属する四半期純利益1億8500万円(同64.2%減)だった。

決算 サマリー セグメント別業績

経営成績に関する説明

ゲーム事業については、新規受注に向けた体制整備に取り組むとともに、運営におけるサポート分野など、事業領域の拡大に取り組んできた。

同事業における売上高は、運営受託収益が拡大し、開発や運営に関連する派遣など、その他収益も伸長した。上期においては、増床タイミングの関係から開始時期が下期にずれ込んだ新規開発案件があったことなどで、前期並みの売上水準で推移した。下期においては、納品が来期にずれ込んだ案件や収益が下振れした新規タイトルがあったが、ISAO社からゲーム運営サポート事業を承継したことで増収となった。レベニューシェア収益については、想定以上に好調であった前期には及ばないが、既存タイトルは概ね見通しに近い水準で推移した。

ゲーム事業

モバイル事業については、auショップ部門にて、販促強化による販売台数の確保、販売店部門においてMNPの獲得強化や格安スマホなどの販売拡大に取り組んできた。スマホ進化の一服感や新型機種の高額化、行政の携帯料金に対する動向から、買い替えタイミングについての様子見がみられたが、年度末商戦において端末セット販売終了への駆け込み需要から販売は持ち直した。

販売店部門においても、上記と同様の需要を追い風に、MNPの獲得強化や格安スマホの取り扱い強化により販売が好調に推移したことで、全体としては前期並みの販売水準となり、端末仕入価格の上昇もあって増収となった。

モバイル事業

売上については、ゲーム事業とモバイル事業ともに増収となったが、第1四半期連結会計期間まで人材ソリューション事業を構成していた株式会社トーテックが、第2四半期連結会計期間以降は持分法による連結処理となったことで減少した。

営業利益と経常利益は、ゲーム事業の上期にて増床タイミングによる新規開発案件の開始時期の下期ずれ込みなどによる影響や、増床に伴う費用、採用強化及び開発環境整備等による販管費増加があり、下期についてはISAO社から承継したゲーム運営サポート事業による業績寄与があった。しかしながら、納品が来期にずれ込んだ案件や収益が下振れした新規タイトルがあったことで、前期を下回って推移した。

モバイル事業においては、顧客獲得のための販促コストの増加に対して販管費の抑制に取り組むとともに、3G停波に伴う切り替え需要や年度末商戦における駆け込み需要の取り込みに努めたことで増益となった。

親会社株主に帰属する当期純利益については、第2四半期連結会計期間におけるのれん等の減損損失3900万円と、関係会社株式売却益1億1500万円の計上、第4四半期連結会計期間において、ソフトウェア等の減損損失1億1700万円を計上したことで減益となった。

以上の結果、2019年3月期決算は、売上高110億6400万円(前期比2.3%減)、営業利益3億800万円(同53.7%減)、経常利益2億9900万円(同55.2%減)、親会社に帰属する四半期純利益1億8500万円(同64.2%減)となった。

関連サイト

株式会社エヌジェイホールディングス公式サイト
2019年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)

エヌジェイ