よむネコ、ブロックチェーンゲーム開発会社double jump.tokyoとVRゲーム上のデジタルデータをNFT化する実証実験を開始

実証実験第一段階では『ソード・オブ・ガルガンチュア』のアイテムが獲得できるイベントを実施。今後はVRゲームのエコシステム発展を目指す。

株式会社よむネコ（以下、よむネコ）は、NFT（Non-Fungible Token※1）取引量世界トップを記録したブロックチェーンゲーム「My Crypto Heroes」を提供するdouble jump.tokyo株式会社（以下、double jump.tokyo）と協業で、世界初の（2019年8月時点　よむネコ調べ）VRゲーム上のデジタルデータをNFT化する実証実験を開始することを発表した。

※1　NFT(Non-Fungible Token)：代替が不可能なトークンのこと。 Ethereum（イーサリアム）ブロックチェーンにおける、スマートコントラクトの規格ERC721を採用

今回の実証実験では、よむネコが企画開発したVRオンラインアクションゲーム『ソード・オブ・ガルガンチュア』で実施。double jump.tokyoが提供するブロックチェーンゲーム開発支援プログラム『MCH+』のNFT発行・管理機能を活用し、VRにおけるブロックチェーン技術活用の業界基準を確立するために、多角的な実証実験を行なっていく。

第一段階として、ゲーム内のアイテムを獲得できるクエストイベントを実施し、その際に獲得することができるデジタルデータをNFTとして発行。NFTの所有者は、VRゲームの外でこれらを自由に取引できるようになる。

これにより、よむネコは、今までの単純なコンシューマゲーム同様にゲーム内の閉じた世界から、ブロックチェーンとNFTによる開かれた世界（＝新たなエコシステム）にシフトし、これまでにないVRゲームを生み出していきたいと公表。

ブロックチェーン技術を使用することで、デジタルデータがコピーできなくなり、それによって、デジタルデータに資産価値を持たせることができるようになる。また、NFTには、従来のサーバー上のデジタルアイテムとは異なり、ブロックチェーンにより資産性が保証され、1つのゲームアプリの世界を飛び出して、Walletなど異なるアプリ上での表示やアセット取引所等での売買、ユーザー間での譲渡が自由に行なえる。これが、”NFTエコシステム”であり、NFTゲームに今までにないUXを生み出している。

今回の協業により、両社は、VRゲームのエコシステムを発展させ、今後は、ユーザーの声に耳を傾けながら新しい遊びを実験的に提供していく予定だ。

本協業の発表に関して、よむネコのCEO國光氏とCSO新氏、double jump.tokyoの上野氏がコメントを発表した。

よむネコ CEO　國光氏
「VRとブロックチェーンはこれまでのゲーム業界を大きく変えるものです。リアルな世界に息苦しさを感じている人たち全員がVRの世界でみんなが外見やアバターを好きなように選び、生きる。ブロックチェーンでデジタルデータに資産性を持たせることで、必ずしもリアルの世界でビジネスを頑張る必要はなくなる。この2つの技術を掛けあわせれば、みんながVR世界で住むという世界を創ることができると思います。その第一歩として本研究には大きな意義があると思っております。」

よむネコ CSO　新氏
「何万人もの人が参加できるVRでのRPGの実現を掲げているよむネコにとって、ブロックチェーンを通じて、ゲームエコシステムを発展させる技術を実現することは「必然」だと考えています。「ソード・オブ・ガルガンチュア」の世界では、VR空間で実際に持つことができる希少な剣を入手することが、ゲームの重要な要素となっています。まず、第一歩として、ユーザーの皆様に「MCH+」を活用して、そこに新しい遊びや価値を実験的に提供することを構想しています。未来を現実に具現化するために、一歩一歩注意深く開発を進めていきます。」

double jump.tokyo　上野氏
「VR × ブロックチェーンの取り組みは、いくつか発表しているところはありますが、実際に発売されているVRゲームでNFT化を実施するというのは、とても大きな一歩だと考えています。VRゲームサイドでは、ブロックチェーン化をカバーしたいものの、ブロックチェーン技術やエコシステム構築ノウハウのような専門領域の人材育成や投資は困難です。「MCH+」による今回のような取り組みによって、今後多くのVRコンテンツにブロックチェーン技術の適用をサポートし、映画「レディ・プレイヤー１」のような世界の実現に寄与できると幸いです。」