「Manga Planet」は出版社からライセンスされた英訳マンガが月額6.99米ドルで読めるオンライン配信サービス。2022年末までに売上12億円を目指す。
株式会社ファンタジスタ(以下、ファンタジスタ)は、英訳マンガのサブスクリプションサービス「Manga Planet(マンガプラネット)」を大日本印刷株式会社(以下、DNP)と共同で開発し、運営を開始したことを発表した。
「Manga Planet」は、DNPの海外マンガファンに対するマーケティング実証実験として、2012年に立ち上がったサービス。同年に全世界向けのFacebookページ(グローバル版/現在フォロワー数:84.3万人)を、2015年にインド版(現在フォロワー数:9.8万人)のページを開設し、オリジナルのマンガ作品や日本の書店で販売されているマンガ情報を英語で配信したり、海外のイベントに出展するなど、インドやフィリピン、タイのマンガファンや関連企業との協力体制を構築した。
また、こうしたネットワークを活かして海外のマンガファンが真に求めるサービス内容や価格などを独自に調査、分析を実施。
日本のマンガに対する認知度は海外でも高く、海外の書店では一部の人気作しか流通していないのにも関わらず、日本人同様にマンガを愛するファンが世界中に数多くいる。日本におけるマンガ市場規模が約4000億円であるのに対し、日本の2.6倍の人口を抱えるアメリカのマンガ市場が約200億円(ファンタジスタ調べ)と、流通の少なさがうかがえる。
その要因としてマンガを海外へ展開する場合、作品選定や流通を現地の出版社に一任するケースが多く、一部の人気作品しか扱われないこと、マンガ1冊あたりの販売価格が1000円前後と高価なため10代を中心とする低年齢層や所得の低いファンが購入できないこと、資金や人材の理由から海外へ進出できる出版社が限られているなどの理由があげられる。
加えて、正規に翻訳され流通しているマンガが少なく、海外のマンガファンは英語などに翻訳された海賊版サイトを利用しているのが現状だ。海賊版サイトの中には、1か月の訪問者数が7640万に上り、多額の広告収入を得ているものがあり、最近では利用料を得て収益を獲得するサイトも存在しているとのこと。
今回、上記の経験や状況から、現地のリアルな声や要望を反映させたサブスクリプション型のマンガ配信サービスとして「Manga Planet」が生まれ変わり、新サービスを開始した。
同サービスでは、翻訳されたマンガ作品を随時配信し、利用者は毎日新しいマンガを閲覧可能。月額利用料金は6.99米ドルと設定し、2022年末までに売上12億円、配信コンテンツ数3000作品、有料会員数15万人以上を目指して展開する。
さらに、海外のマンガ市場に精通した外国人スタッフを雇用し、海賊版サイトの運営者にマンガの取り下げ要請を行なうなど、海賊版サイトの撲滅に向けた働きかけも積極的に行なっていく。2020年以降は多言語でも翻訳マンガを展開する予定だ。
サービス概要
タイトル:Manga Planet
マンガ配信の予定連携先(順不同)
祥伝社、ホーム社、リイド社、三栄、ぶんか社、海王社、ワニブックス、徳間書店、スターツ出版、ハーパーコリンズ・ジャパン、MUGENUP、外薗 昌也先生 他(2019年11月現在)
マンガ配信サイト: https://read.mangaplanet.com/
Facebookページ
グローバル版: https://www.facebook.com/MangaPlanet.jp/
インド版: https://www.facebook.com/MangaPlanet.in/