ゲーム事業における外注費などのコスト増加や収益力の低下などにより、前回の業績予想より利益の大幅な減少を発表。
株式会社エヌジェイホールディングス(以下、エヌジェイHD)は、最近の業績動向等を踏まえ、2019年8月13日付の「決算期変更に伴う業績予想の修正に関するお知らせ」で公表した、2020年6月期第4四半期累計期間(2019年4月1日~2020年3月31日)と、通期(2019年4月1日~2020年6月30日)の業績予想を修正することを発表した。
ゲーム事業については、小規模な受託体制の子会社において受注要件にあう案件が減少し、小規模・短期案件などの割合が多くなったことで稼働率が低下したこと、運営サポート分野では受注競争が激しくなっており、案件受注を目指した体制構築によるコスト増などで収益力が低下したことから、前回予想公表時の想定と比較して売上が下回って推移した。
一方、中規模以上の開発案件については、開発フェーズの進捗とともに以前の業績予想比で増収を見込んでいるが、外注費の増加により原価も相当額を伴うことから、増益寄与は小幅となる想定だ。
また、自社パブリッシングとして開発中のタイトルの発売予定日が、当期中になったことから、当期販売分の売上加算を見込んでいる。
上記のことから、ゲーム事業の売上高は前回の業績予想比で増収を見込んでいる。営業利益と経常利益に関しては、稼働率と収益力の低下の改善に当期いっぱいを要する見込みであり、それによる売上の下回り幅とほぼ同程度が利益減少に影響することや、自社パブリッシングに伴う販促費の増加により、減益する見込みになった。
モバイル事業の売上高については、法改正の施行後、販売台数が計画を大きく下回って推移していることや、中価格帯端末の販売割合が増える見込みから、減収になる見込み。営業利益及び経常利益に関しては、1台あたり粗利単価の改善と販管費の抑制から、販売台数減少の影響を吸収して、前回発表した業績予想と同水準となる想定だ。
以上により、第4四半期累計期間の業績予想について、売上高は119億7000万円、営業利益は9000万円、経常利益は7000万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は0百万円になる予想。
通期の業績予想については、第5四半期(2020年4月1日~2020年6月30日)の売上高は150億8000万円、営業利益は1億7000万円、経常利益は1億4000万円、親会社株主に帰属する当期純利益は4000万円になる見込みと発表した。