ビデオゲーム事業でNintendo Switchのポーチなど関連グッズの販売好調も、玩具事業を中心とした利益率の高い商材の販売で苦戦。
株式会社ハピネット(以下、ハピネット)は、2020年3月期決算(連結)を5月13日(水)に発表。当連結会計年度の売上高は2333億4700万円(前期比2.9%減)、営業利益は25億7200万円(同43.3%減)、経常利益は24億1300万円(同44.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は12億2400万円(同55.2%減)となった。
経営成績に関する説明
経営成績については、映像音楽事業の売上が低調だったことや、玩具事業を中心に利益率の高い商材が苦戦したことで、売上高と利益面ともに前期を下回った。
また、ハピネット設立50周年記念費用を特別損失に計上した。
セグメント毎の業績は以下。
玩具事業
2019年11月1日付で株式会社イリサワを子会社化して模型玩具卸売に参入し、BANDAI SPIRITSの「一番くじ」関連商品などコンビニエンスストア向け商品が好調に推移したことで、売上高は前期を上回った。
利益面では、利益率の高い商材が低調に推移したことに加え、物流費や減価償却費などの販売費及び一般管理費が増加したことで、前期を下回る結果になった。
上記の結果、売上高は790億6000万円(前期比2.7%増)、セグメント利益は10億6500万円(同47.3%減)となった。
映像音楽事業
物流の外部委託などにより卸売部門の効率化や生産性の向上をはかったが、パッケージ市場全体が厳しい環境だったことに加え、メーカー部門において出資映像作品の興行が低調に推移したことで、映像投資損失が発生した。それにより売上高と利益面とも前期比で減少した。
上記の結果、売上高は716億1800万円(前期比12.4%減)、セグメント利益は5億3300万円(同51.4%減)となった。
ビデオゲーム事業
Nintendo Switchのポーチなどアクセサリー商品や、『ポケットモンスター ソード・シールド』『あつまれ!どうぶつの森』などの関連ソフトが好調に推移し、売上高が前期を上回った。
利益面では、利益率の高い独占流通のソフトでヒット商品がなかったことや、オリジナルゲームソフトの発表に伴う広告宣伝費の増加で、前期を下回った。
上記の結果、売上高は631億3600万円(前期比2.4%増)、セグメント利益は8億4000万円(同19.1%減)となった。
アミューズメント事業
カプセル玩具では、イベント販売や大型商業施設など集客が見込めるロケーションへの自動販売機の設置を積極的に実施したことで好調に推移したが、カードゲーム機の低迷をカバーするに至らず、売上高が前期を下回る結果になった。
利益面でも、滞留在庫の評価損失を計上したことにより低調に推移した。
上記の結果、売上高は195億3200万円(前期比2.3%減)、セグメント利益は14億7500万円(同14.5%減)となった。