調達した資金で、アニメやマンガなどのIPを使用したVRゲームや産業向けのソリューションを開発。
株式会社UNIVRS (以下、UNIVRS)は、つくばエクシード投資事業有限責任組合や、株式会社メディアドゥ、株式会社オルトプラス、株式会社アルコパートナーズ、個人投資家を引受先とした、総額約1億円の資金調達を行なったことを発表した。これで融資額を含めた調達総額は約2億円となった。
UNIVRSは、VRに特化した開発会社で、従来のVRコンテンツでプレイヤーの動きに制限をかけてきた“VR酔い”を極限まで軽減する独自開発の“VR酔いを防止する移動技術(特許出願中)”を採用し、今までにないVR体験の実現を目指している。
今回調達した資金は、アニメスタジオのTRIGGERが制作したテレビアニメ「リトルウィッチアカデミア」のVRゲーム(2020年秋発売予定)の開発に使われることが決定している。この作品はVR化した国内アニメIPのフルパッケージゲームとして、各界から注目を集めており、UNIVRSは、これを皮切りに、今後も世界で高い人気を誇る日本発のアニメやマンガなどのVRゲーム化を進め、まるでその作品の世界に飛び込んだかのような体験ができるコンテンツを開発していくとのこと。
また、産業向けのソリューション開発にも資金を使用し、VR環境下で災害訓練や社内研修などができる訓練シミュレーションVRのほか、新型コロナウイルス感染症の影響で、急速に需要が高まっている「バーチャルイベントシステム」の開発も行なっていくという。
7月に開催された、株式会社グッドスマイルカンパニー主催のバーチャルイベント「ワンホビ2020ギャラリーONLINE」では、UNIVRS開発のシステムが採用され、1週間で10万以上のアクセス数を記録した。現在は、その他複数の企業とのプロジェクトが進行しており、それらの詳細も近日発表する予定とのこと。
株式会社UNIVRS 代表取締役CEO 藤川啓吾氏のコメント
「VRの可能性に惚れ込んで会社を立ち上げてから早4年。VR技術を使って“誰もがなりたい自分 = HERO”になれるもう一つの新しい世界を創り出す事を目標に、チームメンバーや株主の方々をはじめとした様々な方に支えられながら、一歩一歩歩んできました。この4年間で世界や技術は進歩し、VRは本格的な普及に向け急加速的に成長する最初のターニングポイントにさしかかろうとしています。そんな挑戦しがいのある今、大きな飛躍のチャンスをいただけたことに、本当に感謝しています。現在、コロナウイルス感染拡大の影響で、世界中でリモート化やデジタル化が急速に進んでいます。そんな中私たちの持つVRテクノロジーには、人々を楽しませるのはもちろんのこと、社会の課題解決に貢献できる、大きな可能性があります。VRテクノロジーで世界中の不自由を解決し、全ての世界で誰もがなりたい自分になれる世界を創り出す事がUNIVRSのミッションと信じ、この先も突き進んでまいります。」
つくばエクシード投資事業有限責任組合 中川磨氏のコメント
「当ファンドは、先進的なテクノロジーを持つスタートアップの支援を通じて様々な社会課題の解決に貢献することを目的として、常陽銀行と常陽産業研究所が共同で設立したファンドです。『UNIVRS』のVR酔いを極限まで軽減させるテクノロジーは、仮想空間での高いUI/UXを実現するニューノーマルの新しいインフラテクノロジーになるものと期待しています。当社一人でこれらを成し遂げるものではなく、今回集まった各社・各人や当社パートナーみんなでならもっとすごいことができるかもしれないと信じ、今後も力強くサポートしてまいります。」
株式会社メディアドゥ CBDO 溝口敦氏のコメント
「いつかマンガやアニメの世界に自分も入ってみたい。そんな夢を誰しも子供の頃に思った事があるのではないでしょうか。テクノロジーが発達し、通信技術が5Gを迎えた今、まさにその夢がVRで実現されようとしています。私たちは、これまでに培ってきた出版社様とのリレーションや著作物流通のための技術力と、UNIVRS社のビジョンやテクノロジーとを掛け合わせ、世界中のユーザーに日本コンテンツを楽しんでもらいたいと考えておりますし、その実現のための共創をとても楽しみにしています。」
株式会社オルトプラス COO 鵜川太郎氏のコメント
「VRはこれからのエンターテイメントに欠かせないものになっていくと考えています。スマートフォンゲームをはじめとして、ゲームのテクノロジーを応用したサービス開発を行っているオルトプラスでは、UNIVRS社によるIPを活用したゲームタイトルの開発と並行して、産業向けのソリューション開発を行っていることに高い親和性を感じています。今後、弊社ではゲームを問わずUNIVRS社とサービスを展開することを想定しており、非常に楽しみにしています。」