「Globalストア」と「台湾BOOK☆WALKERストア」が、巣ごもり需要で伸長する日本国内の「BOOK☆WALKER」を上回る勢いで成長。
株式会社ブックウォーカー(以下、ブックウォーカー)は、総合電子書籍ストアBOOK☆WALKER(以下、BOOK☆WALKER)で、海外からの利用(BOOK☆WALKER Globalストア、台湾BOOK☆WALKER含む)が、2020年8月に月間1億円を突破したことを発表した。
ブックウォーカーは2015年にBOOK☆WALKER Globalストア(以下、Globalストア)を開設して、日本のライトノベル(以下、ラノベ)やマンガの英語翻訳作品の販売を行なっており、親会社KADOKAWA発の作品のほか、内外出版社58社の英語版電子書籍約1万6千冊を取り扱い、人気YouTuberとのコラボレーション、海外コンベンションへの出展などを通じて、英語圏の海外読者を獲得している。
その結果、「Ascendance of a Bookworm(原題:本好きの下剋上)」や「That Time I Got Reincarnated as a Slime(原題:転生したらスライムだった件)」など、日本でも人気の異世界ラノベ作品が海外でも読者を獲得したことに加え、BOOK☆WALKER独占販売のマンガ「Why the Hell Are You Here, Teacher?(原題:なんでここに先生が!?)」や「You Are My Princess [EXCLUSIVE AUDIOBOOK VERSION](原題:君は僕のお姫さま)」など、限定特典がついた女性向けマンガ作品が、YouTuberによる告知とあわせて大きな売上を計上するなど、日本の人気に左右されないGlobalストアならではの展開をみせるようになっているという。
Globalストアの利用者に関しては、アメリカに限らず、売上順2位はオーストラリア、3位以下はイギリス、カナダ、ドイツ、シンガポールと続き、全世界にわたっているとのこと。
また、台湾で現地関連会社の台灣漫讀股份有限公司とともに開設した「台湾BOOK☆WALKERストア(以下、台湾ストア)」では、台湾出版社による日本のラノベ、マンガを中心に、中国語繁体字版電子書籍を約8万8千冊販売してきた。
台湾では、現地出版イベントとのコラボレーションなどを通じて、繁体字圏の海外読者を獲得したことに加え、現地の日本への関心や日本語習得意識の高さを反映し、日本語版書籍の販売や日本出版社による台湾現地イベント、日台連動キャンペーンを開催している。
台湾ストアでは、現地イベント「2020台北國際ACG博覽會」にあわせて発売された「小書痴的下剋上:為了成為圖書管理員不擇手段!【外傳】貴族院一年級生(原題:本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~貴族院外伝一年生)」や「輝夜姬想讓人告白~天才們的戀愛頭腦戰~(原題:かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~)」「異世界迷宮裡的後宮生活(原題:異世界迷宮でハーレムを)」など、ラノベやマンガの強力タイトルが売れ行きをけん引。特に、アニメ化された「巨人族的新娘(原題:巨人族の花嫁)」は、YouTuberによる告知も奏功し、女性読者の圧倒的な支持を獲得している。
このような背景から、海外販売許諾を得た日本語書籍のみの販売となっているBOOK☆WALKERストアでも、在外邦人の利用を中心に150を超える国と地域から書籍が購入されており、海外からの利用状況が拡大し、2020年8月には海外からのストア利用による売上が月間1億円(日本円ベース)を突破した。
この伸長を、2020年度第一四半期(4月~6月)でみると、Globalストアが前年比210%、台湾ストアが前年比202%と、新型コロナウイルス感染症による巣ごもり需要で伸長している日本国内のBOOK☆WALKERストアをさらに上回る勢いで成長しているとのこと。
特にラノベの需要が英語圏、台湾ともに高く、両ストアの売上ランキングでは、ラノベ作品が上位を占め、Globalストアに関してはラノベ1冊あたりの売上平均がマンガの10倍にも及ぶ結果となった。
今後は、英語圏並びに繁体字中国語圏ともに、書籍売上における電子書籍のシェアが年々上がってきていること、電子ならではの限定特典なども好評を得ていることから、引き続き品揃えの拡充と共に読者ニーズに基づいたサービスを提供していくとのこと。