KADOKAWA、半期ベースで過去最高の営業利益を更新 営業利益78億円 2021年3月期第2四半期決算

KADOKAWA

電子書籍やゲームの販売好調が収益に貢献。Webサービス事業では、リアルイベント中止による費用を計上するも、事業全体の収益性は改善。

株式会社KADOKAWA(以下、KADOKAWA)は、2021年3月期第2四半期決算短信(連結)を10月29日(木)に発表した。当第2四半期連結累計期間における業績は、売上高975億5300万円(前年同期比2.9%減)、営業利益78億4700万円(同22.8%増)、経常利益81億4000万円(同19.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益52億600万円(同16.1%減)となった。

kadokawa 決算 kadokawa 決算実績

経営成績に関する説明

出版事業
当第2四半期連結累計期間においては、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴って、第1四半期に都市部の書店が営業自粛するなどの影響があったが、「ダンジョン飯」「ソードアート・オンライン ユナイタル・リングIII」「あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続」「青くて痛くて脆い」「あつまれ どうぶつの森 ザ・コンプリートガイド」などの販売が好調に推移した。また、商品化やゲーム化などの利用許諾も収益に貢献した。

電子書籍・電子雑誌に関しては、市場全体が伸長していることに加え、機動的なマーケティング施策により引き続き好調に推移し、第1四半期に続いて四半期ベースで過去最高の売上高を更新した。

上記の結果、売上高は601億2900万円(前年同期比7.0%増)、セグメント利益は46億8000万円(同41.5%増)となった。

kadokawa 出版

映像事業
北米や中国に向けたアニメ「Re:ゼロから始める異世界生活」「デカダンス」「天晴爛漫!」「宇崎ちゃんは遊びたい!」などの海外権利許諾や、国内配信による収入に加えて、自社IPの「この素晴らしい世界に祝福を!ファンタスティックデイズ」などで、他社が配信するオンラインゲームとのコラボレーションを行ない、権利許諾による収益が業績に貢献した。

一方で、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、第1四半期を中心に、映画館の営業自粛や、座席数の制限による映画配給、デジタル映画鑑賞券「ムビチケ」の販売などに影響があった。

映像・音響制作を手掛けるスタジオ事業については、第1四半期に新型コロナウイルス感染症により減収となったが、第2四半期には前年同期の水準まで回復した。

上記の結果、売上高は132億3200万円(前年同期比17.6%減)、セグメント利益は8億4200万円(同52.1%減)となった。

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ゲーム事業
3月発売の『ポケモン不思議のダンジョン 救助隊DX』のほか、『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』、「DARK SOULS」シリーズなどのリピート販売が引き続き好調に推移した。

上記の結果、売上高は83億100万円(前年同期比9.6%増)、セグメント利益は28億400万円(同48.5%増)となった。

kadokawa ゲーム

Webサービス事業
動画配信サービス「ニコニコ動画」の月額有料会員(プレミアム会員)は、9月末には159万人となり、3月末の163万人からは減少するという結果になった。

動画・生放送・ブログなどを配信できるプラットフォーム「ニコニコチャンネル」に関しては、有料会員数が9月末には124万人となり、3月末の117万人から、引き続き堅調に増加している。

4月開催の「ニコニコ超会議」、8月開催の世界最大のアニソンライブ「Animelo Summer Live」は、新型コロナウイルス感染症の拡大を踏まえリアルイベントとしての開催を見送ったが、インターネット上に特化した「ニコニコネット超会議2020(ネット来場者数1638万1426人)」、「ニコニコネット超会議2020夏(ネット来場者数1773万8806人)」、「Animelo Summer Night in Billboard Live」を開催し、好評を博した。

イベントをネットで開催したことにより、前年同期比で売上が減少し、リアルイベントを中止したことに伴う費用も発生したが、Webサービス事業全体の収益性は維持した。

上記の結果、売上高は108億6100万円(前年同期比17.5%減)、セグメント利益は12億900万円(同24.0%減)となった。

kadokawa webサービス

その他事業
MD事業は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、アイドルCDの発売延期などにより減収となったが、教育事業では、クリエイティブ分野に特化した高等教育を運営する株式会社バンタン、インターネットによる通信制高校であるN高等学校等に教育コンテンツを提供する株式会社ドワンゴの収益貢献により、業績は好調に推移した。

上記の結果、売上高は85億2700万円(前年同期比10.1%減)、セグメント損失は14億5700万円(前年同期はセグメント損失11億6700万円)だった。

kadokawa その他

関連サイト

株式会社KADOKAWA公式サイト
2021年3月期第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2021年3月期第2四半期決算説明資料

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