好調の人材事業でクリエイティブ人材の有料職業紹介数が増加。開発推進・支援事業のミドルウェアライセンス販売の売上は減少。
シリコンスタジオ株式会社は、2020年11月期決算短信(連結)を1月15日(金)に発表した。当連結会計年度におけるグループの業績は、売上高41億3400万円(前年同期比10.0%減)、営業利益7300万円(同62.7%増)、経常利益7700万円(同28.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1600万円(同89.6%減)だった。
経営成績に関する説明
当期の開発推進・支援事業については、大域照明とも呼ばれるグローバルイルミネーションをリアルタイムに処理するミドルウェア「Enlighten」バージョン3.11を2020年9月にリリースし、今後需要が見込まれる次世代ゲームプラットフォームへ対応した。
人材事業では、4月に施行された「働き方改革関連法案」の影響などにより、人材派遣の稼働者数は前期比で減少した。一方で、クリエイティブ人材の獲得ニーズは底堅く推移したことから、有料職業紹介の成約件数は前期比で増加した。
また、前年度より継続中の他社との協業コンテンツタイトルについては、若干の利益が発生していることから、「その他」のセグメントに計上した。
シリコンスタジオでは「with コロナ」時代に対応するため、2020年6月より在宅勤務制度を本格導入しており、これにともない、事務所レイアウトの再配置を実施し、賃借している事務所の一部を2020年10月に解約することとし、解約の決定に伴い、減損損失3300万円を特別損失に計上した。
セグメント毎の業績は以下。
開発推進・支援事業
ミドルウェアライセンス販売の売上高は、利用者による評価期間の長期化などの影響で減収となった。
受託開発の売上高は、見本市への出展取り止めなどの影響で、非エンターテインメント領域の案件獲得に苦戦したことにより減収という結果になった。
また、ネットワーク構築・運用などのサービスを提供するソリューション売上は、運用タイトル数の減少で減った。
利益面については、上記の減収に加えて、子会社において不採算案件の発生により受注損失引当金繰入額6500万円を計上したことから前年同期比で減少した。
以上の結果、売上高は22億2100万円(前年同期比15.5%減)、セグメント利益は1億300万円(同21.9%減)となった。
人材事業
当連結会計年度における派遣先で稼働した一般派遣労働者数は延べ2786人(前年同期比11.9%減)、有料職業紹介の成約実績数は321人(同13.0%増)となった。
上記の結果、売上高は18億2900万円(前年同期比0.6%減)、セグメント利益は4億1500万円(同10.2%増)となった。