カプコン、『バイオハザード ヴィレッジ』などの貢献で収益増 営業利益236億円 2022年3月期第1四半期決算

新作タイトルの好調な売上に加えて、Nintendo Switchの『モンスターハンターライズ』などが収益に貢献。

株式会社カプコン(以下、カプコン)は、2022年3月期第1四半期決算(連結)を7月29日(木)に発表した。当第1四半期の業績は、売上高は484億2300万円(前年同期比104.1%増)、営業利益は236億400万円(同120.4%増)、経常利益は238億9900万円(同125.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は173億4000万円(同121.9%増)となった。

カプコン2022年3月期第1四半期決算短信

経営成績に関する説明

当第1四半期において、同社グループは、中核であるデジタルコンテンツ事業において、主力シリーズの大型新作の投入やリピートタイトルの販売により、近年、積極的に推進しているデジタル販売の拡大につとめてきた。他方、映像、ライセンス商品やeスポーツへの展開およびアミューズメント施設事業やアミューズメント機器事業との連携を進め、業績の安定的な拡大につとめた。

セグメントごとの経営成績は、次のとおり。

デジタルコンテンツ事業
当事業においては、「バイオハザード」シリーズの最新作『バイオハザード ヴィレッジ』(プレイステーション 5、プレイステーション 4、Xbox Series X|S、Xbox One、パソコン用)を5月に発売し、美しいグラフィックと恐怖の相乗効果が生む没入感が評価され、安定した人気により全世界で450万本を出荷するなど順調に推移した。加えて、前期末に新作としてNintendo Switch向けに発売した『モンスターハンターライズ』も、引き続き根強い人気により販売本数を伸ばした。

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また、6月にオンラインイベントとして開催された「E3 2021」において、今期の主力タイトルやeスポーツへの取組みなどを紹介し、IPの認知拡大と新たなファン層の獲得をはかった。さらに、上記タイトルの投入なども誘因となり、過去のシリーズ作などを中心としたリピートタイトルの販売が好調に推移した。

これにより、採算性の高いデジタル販売本数が大幅に増加し、総販売本数は1330万本と前年同期920万本を大きく上回り、収益向上のけん引役を果たした。

モバイルコンテンツにおいては、当社主力IPを用いたライセンス収益が利益に貢献した。

この結果、売上高は439億1800万円(前年同期比104.5%増)、営業利益は244億5500万円(同107.2%増)となった。

アミューズメント施設事業
当事業においては、国内での3度目の緊急事態宣言に伴い、一部店舗において休業および時短営業を余儀なくされたものの、集客が回復したことにより、前年同期比で増収となった。また、最新のキャラクターグッズなどのカプセルトイを含めた新しい集客展開をはかった。

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当第1四半期において、6月に「プラサカプコン ミッテン府中店」(東京都)をオープンするとともに、5月に1店舗を閉鎖したので、施設数は前期末と同じく41店舗となっている。

この結果、売上高は23億8900万円(前年同期比101.7%増)、営業損失は6300万円(前年同期は営業損失5億54百万円)となった。

アミューズメント機器事業
当事業においては、今後、新規則の適用による新台入替の需要の喚起が期待される環境のなか、新機種『百花繚乱 サムライガールズ』を発売するとともに、前期に投入した『バイオハザード7 レジデント イービル』のリピート販売が収益を下支えした。

この結果、売上高は12億8200万円(前年同期比606.1%増)、営業利益は2億4300万円(同242.2%増)となった。

その他事業
その他事業については、同社タイトルのブランド価値向上に向け、グローバルでの主力IPを活用したキャラクターグッズなどの販売拡大に注力した。

また、eスポーツにおいては、「CAPCOM Pro Tour Online 2021」について4月の日本大会を皮切りに、世界19地域を対象にオンラインで実施するほか、「Intel World Open」において『ストリートファイターⅤ』の予選大会が6月より開始、決勝大会が7月に開催されるなど、グローバル規模でのユーザー層の裾野拡大に向けた施策を推し進めた。

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この結果、売上高は8億3200万円(前年同期比5.4%減)、営業利益は4億8200万円(同5.6%減)となった。

関連サイト

株式会社カプコン公式サイト
2022年3月期第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2022年3月期第1四半期決算説明資料