タカラトミー、「シンカリオンZ」関連商品の好調などで営業利益21億円 2022年3月期第1四半期決算短信

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イベント事業がコロナ禍の影響を受けるも、「シンカリオンZ」関連商品を筆頭に玩具出荷が伸長。

株式会社タカラトミー(以下、タカラトミー)が2022年3月期第1四半期決算短信(連結)を8月12日に発表した。当第1四半期連結累計期間は、売上高350億5800万円(前年同期比30.8%増)、営業利益は21億4800万円(前年同期営業損失5億8300万円)、経常利益は21億4400万円(前年同期経常損失6億5600万円)、会社株主に帰属する四半期純利益は30億900万円(前年同期親会社株主に帰属する四半期純損失11億7400万円)となった。

タカラトミー2022年3月期第1四半期決算

経営成績に関する説明

当第1四半期連結累計期間のタカラトミーでは、売上面は、2021年4月からテレビアニメシリーズ第2弾の放送が開始した「新幹線変形ロボ シンカリオンZ」の関連玩具を展開し好評を博すとともに、「リカちゃん」ではドール、「もくもくジュージュー にぎやかバーベキュー」などが人気となった。トレーディングカードゲーム「デュエル・マスターズ」は、発売20周年に向けて販売した商品が好調に推移し、「ポケットモンスター」では、「モンコレ」をはじめとした関連商品が好評を博すとともに、アミューズメントマシン「ポケモンメザスタ」の人気が拡大した。「トランスフォーマー」においては海外向け輸出が北米及び欧州で伸長し好調に推移した。

小売事業、イベント事業においては外出自粛傾向による影響が長期化しているものの、前年同期と比較すると、制限を受けながらも玩具出荷の伸長がみられたことにより、売上高は350億5800万円(前年同期比30.8%増)となった。なお、昨年10月に米国の独立系玩具会社ファット・ブレイン・グループがTOMY International,Inc.の子会社となり、連結業績に加わっている。

利益面は、売上高の好調な推移やプロダクトミックスの改善などにより売上総利益が伸長した。また、新型コロナウイルスの拡大状況と店頭状況を踏まえ経費コントロールを進めたことにより、営業利益は21億4800万円(前年同期営業損失5億8300万円)、経常利益は21億4400万円(前年同期経常損失6億5600万円)となった。また、経営資源の機動的、効率的活用及び財務体質の強化をはかるため保有資産の見直しを行い、当社連結子会社であるTOMY(Hong Kong)Ltd.が所有する固定資産の事務所用不動産を譲渡し、当四半期においてその譲渡益として特別利益18億8400万円を計上したこともあり、親会社株主に帰属する四半期純利益は30億900万円(前年同期親会社株主に帰属する四半期純損失11億7400万円)となった。

日本
再度4月に緊急事態宣言が発出され、外出自粛傾向による影響は長期化している。映画公開の延期や各種イベントの中止・延期及び縮小が続いており、タカラトミーグループにおいては、「キデイランド」「トミカ・プラレールショップ」など小売事業、「トミカ博・プラレール博」などイベント事業も影響を受けた。

2021年4月からテレビアニメシリーズ第2弾の放送が開始した『新幹線変形ロボ シンカリオンZ』の関連玩具を展開し、好評を博した。また、「リカちゃん」では「ゆめいろリカちゃん カラフルチェンジ」などのドール、「もくもくジュージュー にぎやかバーベキュー」が人気となるなど、好調に推移した。さらに、「鬼滅の刃」とコラボレーションしたリカちゃん、トミカやガチャ、バラエティトイなど様々な商品を発売するとともに、7月に発売するプラレールの予約も人気を博した。

トレーディングカードゲーム「デュエル・マスターズ」においては、発売20周年に向けて希少性の高いカードを収録しコレクション性を高めた「王来篇拡張パック第1弾 王星伝説超動」をはじめとした商品が好調に推移いたしました。また、4月にはスクラッチ印刷や感温印刷を施したギミック搭載のカードバトルシリーズ「マジカパーティ」の玩具展開とテレビアニメをスタートしました。「ポケットモンスター」では、「モンコレ」をはじめとした関連商品が好評を博すとともに、2020年9月から展開しているアミューズメントマシン「ポケモンメザスタ」の人気が大きく拡大した。「ベイブレードバースト」はこれまで国内販売が減少傾向にあったものの、2021年4月から展開している新章「ダイナマイトバトルレイヤー」シリーズでは新規ターゲットにも人気となり、想定以上の販売となった。

海外向け輸出は北米などにおいてテレビアニメ放送を継続しているものの落ち着きがみられた。「トランスフォーマー」においてはGENERATIONシリーズを中心に海外向け輸出が北米及び欧州で好調に推移した。放送3年目に突入したテレビアニメ「パウ・パトロール」は YouTubeや配信サービスも人気を呼び、関連商品の販売が好調に継続するとともに、外出自粛によりボードゲーム「人生ゲーム」やパーティーゲーム「黒ひげ危機一発」など家の中で楽しめるファミリーゲームの販売が引き続き人気を博した。さらに、新規事業領域拡大をはかるためティーンから大人をターゲットとしたネイルチップ専用プリント機「ネルチップ」を2021年4月から稼働した。

以上の結果、売上高は前年同期と比較すると、制限を受けながらも玩具出荷が伸長し288億6300万円(前年同期比25.2%増)、営業利益は27億8500万円(同1215.2%増)になった。

アメリカズ
新型コロナウイルスのワクチン接種普及により巣ごもり需要やeコマース購買に落ち着きがみられるとともに、外出を伴うサービスに対する消費が高まり、ベビー向け食器や農耕車両玩具、ぬいぐるみ「もっちぃもっちぃ、海外商品名:Club Mocchi- Mocchi-」など店頭における販売が伸長した。

また、昨年10月にファット・ブレイン・グループがTOMY International, Inc.の子会社となったことも貢献し、売上高は49億800万円(前年同期比53.9%増)、営業損失は100万円(前年同期営業損失8300万円)となった。

欧州
断続的な新型コロナウイルス感染拡大によりロックダウンが実施されたものの、ワクチン接種の浸透に伴い人流が回復傾向となった。それによりeコマースに落ち着きがみられる一方で店頭における「BRITAINS」などの農耕車両玩具の販売が伸長した。

また、「Toomies」のバストイなど乳幼児向け商品が堅調に推移し、売上高は8億9600万円(前年同期比18.1%増)、営業損失は8100万円(前年同期営業損失7700万円)となった。

オセアニア
新型コロナウイルス感染拡大により行なわれたロックダウンの外出制限は一部地域にて2021年度以降も実施された。

プリスクール向け農耕車両玩具が好評を博し、チャイルドシートや幼児向け食器が人気となるなど、インファント・プリスクール商品が好調に推移し、売上高は5億8500万円(前年同期比66.2%増)、営業利益は5300万円(同357.8%増)となった。

アジア
2021年春以降も国や地域により外出制限が実施されるなど、購買動向に大きな影響をもたらした。

「ベイブレードバースト」は韓国、香港などで新シリーズを展開するとともに、トミカ単品やトミカワールドなどが好調に推移し、売上高は112億4300万円(前年同期比9.3%増)、営業利益は2億3500万円(同51.8%増)となった。

関連リンク

株式会社タカラトミー
2022年第1四半期決算短信[日本基準](連結)

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