コナミHD、「ウイイレ」と「遊戯王」が業績をけん引 営業利益391億円 2022年3月期第2四半期決算短信

モバイルゲームの『eFootball ウイニングイレブン 2021』や『遊戯王 デュエルリンクス』がグローバルでヒット。

コナミホールディングス株式会社(以下、コナミHD)は、11月4日に2022年3月期第2四半期決算短信[IFRS](連結)を発表した。当第2四半期連結累計期間の売上高は1394億8600万円(前年同期比20.2%増)、事業利益は386億3900万円(同50.2%増)、営業利益は391億1000万円(同83.0%増)、税引前四半期利益は386億7300万円(同91.3%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は275億5800万円(同99.8%増)となった。

コナミHD2022年3月期第2四半期決算

経営成績の説明

コナミグループの当第2四半期連結累計期間における経営成績は、デジタルエンタテインメント事業が引き続き堅調に推移したことに加えて、新型コロナウイルス感染拡大による影響は残るものの、アミューズメント事業、ゲーミング&システム事業及びスポーツ事業においても復調に向けた取り組みが成果をみせはじめている。これにより売上高は増収、事業利益、営業利益、税引前四半期利益及び親会社の所有者に帰属する四半期利益は、第2四半期連結累計期間における最高益を更新した。

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デジタルエンタテインメント事業
エンタテインメント市場においては、モバイル端末や家庭用ゲーム機器などの各種デバイスの高性能化、次世代通信システムのサービス開始により、ゲームコンテンツの今後の展開が期待されている。また、時代の変化に伴い、個人消費において「豊かな経験や体験による日々の充実」への志向が高まっている。さらに、ゲームをスポーツ競技として捉えるeスポーツが認知され、ファン層を拡大するなど、コンテンツの新しい楽しみ方が広がっている。

このような状況のもと、当事業のモバイルゲームでは、グローバル市場において、世界累計4.5億ダウンロードを突破した『eFootball ウイニングイレブン 2021(海外名: eFootball PES 2021)』と『遊戯王 デュエルリンクス』が牽引した。

国内市場では、侍ジャパンの選手たちを獲得できる施策などを実施した『プロ野球スピリッツA(エース)』が引き続き好調に推移したほか、「実況パワフルプロ野球」シリーズがユーザーに好評となっている。また、「悪魔城ドラキュラ」シリーズの最新作として『悪魔城ドラキュラ – Grimoire of Souls(グリモア オブ ソウルズ)』をApple Arcade(アップルアーケード)にて配信開始した。

カードゲームでは、「遊戯王トレーディングカードゲーム」のグローバル展開を継続し、コロナ禍でも国内外で支持を獲得した。あわせて「遊戯王ラッシュデュエル」では、手軽にはじめられるように、アニメに登場するキャラクターが使用する構築済みデッキを手に取りやすい価格で販売するなど、若年層のユーザーを中心に訴求してきた。

家庭用ゲームでは、アップデートを行ない新機能を追加した『桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!~』や、世界累計300万ダウンロードを突破した『スーパーボンバーマン R オンライン』が引き続きユーザーから注目を集めた。新規タイトルとしては、Nintendo Switchにて『eBASEBALLプロ野球スピリッツ2021 グランドスラム』及び『遊戯王ラッシュデュエル 最強バトルロイヤル!!』を発売し、さらなるコンテンツの活性化に向けて取り組んできた。また、新たなゲームエンジンを搭載し、基本プレー無料で新ブランドとして展開する『eFootball 2022』の配信を開始し、幅広い層に楽しんでもらっている。

eスポーツでは、『遊戯王 デュエルリンクス』の大規模オンライン世界大会となる「KCグランドトーナメント2021」の本戦決勝ステージを行い優勝者を決定した。また、モバイルゲーム『eFootball ウイニングイレブン 2021』では、公益社団法人日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)と共同開催する「明治安田生命eJリーグ ウイニングイレブン 2021シーズン」の決勝大会を開催し、優勝クラブの座をかけた熱い戦いをお届けした。さらに『eBASEBALLパワフルプロ野球2020』では一般社団法人日本野球機構(NPB)と共同で「eオールスター2021」を開催し、プロプレーヤーによる最終決戦を行なった。

以上の結果、当事業における当第2四半期連結累計期間の売上高は986億3200万円(前年同期比11.7%増)となり、事業利益は358億4800万円(同15.5%増)となった。

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アミューズメント事業
アミューズメント市場においては、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大によるアミューズメント施設の臨時休業に伴い機器販売及び、e-amusement participation(レベニューシェア)への影響が続いている。

国内のアミューズメント施設においては、昨年の緊急事態宣言及び都道府県の休業要請が解除された後、営業が再開され、来場者は回復傾向にあるが、緊急事態宣言が再発出されたことによる影響があった。海外においては依然として市場の回復には時間を要する見通しとなっている。

このような状況のもと、当事業のアミューズメント施設向けビデオゲームでは、「BEMANI 2021真夏の歌合戦5番勝負」などのオンラインによるイベントを多数開催し、市場の回復に繋がる取り組みを推進している。アーケードゲームをPCやスマートフォンでいつでも楽しむことができるサービスの「コナステ(KONAMI AMUSEMENT GAME STATION)」においては、2020年12月に配信を開始した「コナステ メダルコーナー」が堅調に推移しており、「カラコロッタ コナステ」をはじめとした人気タイトルをリリースした。また、「マジカルハロウィン」シリーズの最新機種「マジカルハロウィン~Trick or Treat!~」が業界で最も早く新基準の適合を受けました。好調な受注を獲得し、当第2四半期より稼働を開始した。

以上の結果、当事業における当第2四半期連結累計期間の売上高は99億5900万円(前年同期比51.2%増)となり、事業利益は16億9400万円(同470.6%増)となった。

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ゲーミング&システム事業
ゲーミング市場においては、北米では新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が進み、カジノ施設への入場制限等の緩和が進んでいる。米国においては全土で経済規制が概ね解除され、活気を取り戻しつつある。新型コロナウイルス感染症の影響により依然として予断を許さない国や地域もありますが、市場は徐々に回復している。

このような状況のもと、当事業のスロットマシンでは、「J」カーブディスプレイを特徴とする「DIMENSION 49J™(ディメンション フォーティーナイン ジェー)」をパーティシペーション(レベニューシェア)専用筐体として市場に展開したほか、主力商品のアップライト筐体「DIMENSION 27™(ディメンション トゥウェンティーセブン)」及び「DIMENSION 49™(ディメンション フォーティーナイン)」の各種筐体を販売した。

ゲーミングコンテンツでは、北米市場において、「Fortune Mint(フォーチュンミント)」が高稼働を維持し、スロットマシンの販売増加に繋がった。また、豪州市場で好評を博した、列車をテーマにしたビデオスロットゲーム「All Aboard(オール アボード)」や複数台のマシンにバブルがシームレスに流れる「Ocean Spin(オーシャン スピン)」を展開した。その他、過去の競馬の結果を基にしたヒストリカルホースレーシングマシンの設置が進んでいる。カジノマネジメントシステムでは、前期の好調を維持し、カジノ施設への「SYNKROSⓇ(シンクロス)」の導入が引き続き進んでいる。当第2四半期においては、ラスベガスに開業した大型IR施設Resorts World Las Vegasへの納入など、複数の案件で収益への貢献があった。

以上の結果、当事業における当第2四半期連結累計期間の売上高は122億7400万円(前年同期比71.7%増)となり、事業利益は18億2700万円(前第2四半期連結累計期間は12億3600万円の損失)となった。

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スポーツ事業
スポーツ市場においては、新型コロナウイルス感染症による外出自粛やテレワークの推進に伴い、健康であることの大切さを多くの人が再認識し、スポーツや運動に対する社会的要請が一層高まりつつあるなか、新しい生活様式に沿って、安心してスポーツや運動に取り組むことができる新たな健康サービスの提供が求められている。

このような状況のもと、スポーツクラブ運営においては、withコロナの健康習慣の新提案として、人々のカラダがもつ本来の機能を高め、健康を維持・増進することを目的とした「カラダ活活(いきいき)プロジェクト」において、「温活フィットネス」及び「腸活フィットネス」の提供を開始した。また、自宅などどこからでも参加できる「コナミスポーツ オンラインフィットネス」のサービス拡充を推進した他、新業態の施設として、天井にミラーを設置した女性限定の少人数ピラティススタジオ「Pilates Mirror(ピラティスミラー)二子玉川」(東京都世田谷区)をオープンした。

資産を持たない形でネットワークを拡大するビジネス形態である受託事業においては、これまで培った運営・指導のノウハウや実績を活かして事業を推進しており、新たに大阪府豊中市や東京都中央区などのスポーツ施設の業務受託運営を開始した。

なお、当事業では、新型コロナウイルスの感染拡大による影響を受けているが、不採算店舗の撤退等によるコスト構造の変革に継続して取り組んでおり、当第2四半期連結累計期間には16店舗の営業を終了した。

以上の結果、当事業における当第2四半期連結累計期間の売上高は199億4200万円(前年同期比31.9%増)となり、事業利益は5億5000万円(前第2四半期連結累計期間は29億9300万円の損失)となった。

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関連リンク

コナミホールディングス株式会社
2022年3月期第2四半期決算短信[IFRS](連結)
2022年3月期第2四半期決算資料