クライアントワーク関連事業とゲーム関連事業が伸長。過去最高の売上高を達成。
株式会社カヤック(以下、カヤック)は、2021年12月期第3四半期決算短信[日本基準](連結)を11月15日に発表した。当第3四半期連結累計期間の売上高は89億6867万8000円(前年同期比43.9%増)、営業利益は8億5534万8000円(同69.2%増)、経常利益は9億1248万9000円(同77.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は6億205万3000円(同36.5%増)となった。
経営成績の説明
当第3四半期連結累計期間のカヤックグループはより多くのユーザーに楽しんでもらえるよう良質なデジタルコンテンツを提供し続けている。その中でも、クライアントワーク、ゲーム、ゲームコミュニティ、ちいき資本主義の4つを主要サービスと位置づけ、相互にシナジーを図りながら事業を進めている。また、その他サービスとして、SNSブライダルプラットフォームなどの新規サービスの開発及び投資を行なっている。
カヤックグループの事業セグメントは単一セグメントになっている。サービス別の売上高の概況は次のとおり。
クライアントワーク
新しい技術とアイデアに挑戦し、クライアントとその先にいるユーザーに新しい体験を提供することで、クライアントのマーケティング及びブランディングに資する広告を提供している。スマートフォンの普及や新しい技術の出現を背景に、WEB領域にとどまらないリアルと連動した案件が増加傾向にある。また、カヤックの企画力、技術力をもとにクライアントの新製品開発を支援する領域にも進出している。この結果、クライアントワーク関連の売上高は、20億5412万2000円(前年同期比41.1%増)となった。
ゲーム
『ぼくらの甲子園!ポケット』、『キン肉マン マッスルショット』、ハイパーカジュアルゲーム、株式会社カヤックアキバスタジオでの受託ゲーム開発が売上高の大部分を占めている。ハイパーカジュアルゲームについては、2021年第3四半期に新作タイトル『Gun Sprint』および『Balloon Crusher』を正式にリリースし、既存タイトルの一部にピークアウトの傾向が出てきたものの、ダウンロード数は直前四半期比31.2%増の6090万件となった。なお、2021年上期の世界のアプリダウンロード数ランキングは日本企業で1位となっている。また、株式会社カヤックアキバスタジオでの受託事業は拡大基調にある。この結果、ゲーム関連の売上高は43億4064万4000円(前年同期比44.2%増)となった。
ゲームコミュニティ
ゲームファンに向けた一連のコミュニティサービスを展開している。ウェルプレイド・ライゼスト株式会社(以下、ウェルプレイド・ライゼスト)のeスポーツ事業、スマートフォンゲームに特化したコミュニティの「Lobi」、トーナメントプラットフォームの「Tonamel」が売上高の大部分を占めている。ウェルプレイド・ライゼストでは大型のeスポーツ大会の運営の受託案件が当第3四半期連結累計期間の増収に寄与した。また、対戦形式の拡充等が追い風となり、2021年第3四半期におけるTonamelの大会開催数は直前四半期比19.1%増の2759件となりました。この結果、ゲームコミュニティ関連の売上高は、16億7558万8000円(前年同期比61.0%増)となった。
ちいき資本主義
地方公共団体や地域企業に対して、まちづくりに関するコンテンツの開発とサービスの提供を行なっている。移住プラットフォームサービスの「SMOUT」、コミュニティ通貨サービスの「まちのコイン」、地域プロモーションの受託、鎌倉市内で展開するまちづくり事業などのサービスが売上高の大部分を占めている。2021年9月末時点で、SMOUTの累計登録ユーザー数は直前四半期末比12.4%増の3.14万人となり、順調に拡大している。この結果、ちいき資本主義関連の売上高は、2億6481万2000円(前年同期比24.8%増)となった。
その他サービス
ブライダルプラットフォーム「プラコレWedding」は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、2020年上半期に業績が悪化した後、緩やかな回復基調にある。また、湘南地域への移住ニーズが追い風となり、子会社で展開する不動産仲介業が堅調に推移している。この結果、その他サービス関連の売上高は、6億3351万円(前年同期比23.4%増)となった。