コロナ禍などによるインターネット利用時間の増加や社会のデジタル化に伴うインターネット広告需要拡大が業績を後押し。
アクセルマーク株式会社(以下、アクセルマーク)は、2021年9月期決算短信[日本基準](非連結)を11月11日に発表した。当事業年度の業績は、売上高26億5568万1000円、営業利益251万円、経常利益は保有する暗号資産などにかかる暗号資産評価益を営業外収益として計上したことなどにより4159万6000円となった。当期純利益は第2回無担保転換社債型新株予約権付社債及び第23回新株予約権の発行に係る払込みについては、金銭による払込みに代えて、第1回無担保転換社債型新株予約権付社債が出資されたため、発行価額の差額を社債償還益として特別利益に計上したことなどにより7462万1000円となった。
経営成績の説明
当事業年度においては、前事業年度より進めてきた事業構造の転換、全社費用の削減などによる収益基盤の再構築に取り組み、通期での黒字転換を目指して事業を展開してきた。
広告事業はコロナ禍の影響などによるインターネット利用時間の増加や社会のデジタル化に伴うインターネット広告需要の拡大を背景として、過去最高の売上高を更新した。当事業年度の第1四半期会計期間でコスト抑制施策が完了したことで、第2四半期会計期間以降は、コスト抑制効果と広告事業の堅調な推移などにより、各四半期会計期間において継続的な営業利益が計上された。
財務面では、2021年4月に第2回無担保転換社債型新株予約権付社債及び第23回新株予約権を発行し、その後これらの一部が行使されたことにより、9億6518万1000円の資金を調達するとともに、資本金及び資本準備金が増加したことで債務超過が解消された。
上記のとおり、営業黒字転換と財務基盤の強化がはかられたことにより、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような状況は解消したと判断し、当事業年度の第3四半期会計期間末において、「継続企業の前提に関する重要事象等」の記載を解消している。
なお、当社は当事業年度より非連結決算へ移行しているため、前年同期比は記載していない。
各セグメントの業績は、次のとおり。
広告事業
広告事業の売上高は26億410万8000円、セグメント利益は1億2665万7000円となった。
アドネットワーク「ADroute」や運用代行サービス「トレーディングデスク」は、コロナ禍におけるインターネット利用時間の増大に伴うデジタルコンテンツの消費拡大やEC関連サービスの利用拡大に伴う広告需要を取り込み、当事業として過去最高の売上高を更新した。
その他事業
その他事業の売上高は5157万2000円、セグメント損失は1991万4000円となった。
その他事業では、ブロックチェーンゲーム配信及び他社からのシステム開発の受託等が含まれている。
ブロックチェーンゲーム関連では、株式会社OneSports(株式会社オルトプラスの子会社)とプロスポーツリーグのライセンスを使用するブロックチェーンゲームや動画NFTトレーディングカードサービスの企画、開発を推進している。
なお、当セグメントは前事業年度の事業構造の転換などにより事業内容が変更となったことに伴い当事業年度より報告を開始している。