【TDG Game Project】ゲーム制作専門学校生作!『リュースのぼうけん』『mag mell』の2タイトルがリリース間近!

 以前の記事でもお伝えした東京デザイナー学院の「TDG Game Project」。このプロジェクトは、ゲーム制作者を夢見て入学してきた学生たちが1年間でゲームの企画、制作、販売までを行なうという実践的な特別授業だ。

授業風景

◆以前の記事はコチラ
ゲーム制作専門学校がゲームをリリース!? 東京デザイナー学院のユニークな授業に潜入インタビュー!
http://otakuindustry.biz/archives/997&cid=19

Game Project 公式サイトhttp://www.xxxgameproject.com/

東京デザイナー学院についてはコチラ
◆東京デザイナー学院からのお知らせ ~ ゲームに関するあらゆるプロフェッショナルを目指して ~

 TAPPLIでは、東京ゲームショウ2014の会場で学生たちの作品を発見して以来、その活動を追いかけてきたが、学生たちの卒業も迫り、いよいよゲームの完成が間近ということで、みなさんに実際のゲームの内容をお伝えすべく、再度東京デザイナー学院に取材へ伺った。

◆こびとのアクションにこだわり! 軍団系パズルアクション『リュースのぼうけん』

リュースタイトル

■2015年3月発売予定
■価格未定

 プレイステーションモバイルでリリース予定の軍団系パズルアクションゲーム。
 未知の世界にあこがれている少年リュースが、突然の嵐に巻き込まれてある島にたどり着く。そこで彼を助けてくれた不思議なこびとと島の冒険をするというストーリー。
 小学生低学年をターゲットにした横スクロールで展開するアクションゲームで、道中にある“花”からこびとを集めてゴールを目指すという内容。島にはリュースを襲うモンスターや、行く手をさえぎる不思議な植物が登場するが、こびとが不思議なクリスタルにふれることで、道が開き先に進めるようになる。

こびとアクション
▲道中で詰まったらこびとの出番! リュースでは届かない場所にも、こびとを投げることで、ゲームを進めることができるようになる。

 リュースとこびとの双方を操作する必要があるので少々複雑な印象を受けるが、制作を行なっているリュースチームの学生たちに話を伺うと、Vitaの実機でプレイしたとき、左手側で主人公リュースの操作、右手側にこびとの操作が行なえるようにと迷わないように工夫したとのことだ。東京ゲームショウ2014への出展や、テストプレイを重ねてようやくこの操作方法に落ち着いたとのこと。

 本作の魅力はなんといっても軍団で登場するこびとのかわいさ。モンスターやトラップが登場したときに、リュースがこびとを投げつけるのだが、最大5匹(人?)まで出せるこびとが、ゾロゾロとリュースのために一生懸命動いてくれるところにいとおしさを感じる。
 ゲームの内容はシンプルなので、小学生低学年までのユーザー向けというのも納得。ゲーム構成がチュートリアルとステージ1のみという短さも、ゲームのやりすぎが気になるお母さん方には嬉しいポイントではないだろうか。

リュースボス
▲ステージ1の最後にはボスも登場。ボスも見た目はかわいいがこびとの攻撃を受け付けない強敵! まわりを見て倒せる手段を探し出す必要がある。

 現在すでにPSストアへの申請を行なっており、うまく申請が通過すれば、来週には購入できるようになる予定。もし、リリース後の評判がよければ、追加ステージのリリースも考えられるかも? とのことなので、購入して気に入った方はぜひ感想を送って欲しい。

リュース制作画面
▲みなさんも聞いたことがあると思われる開発ツールUnityを使用。次々と発生するトラブルと悪戦苦闘しながらも、なんとかリリースまでこぎつけそうだ。
こびとアクション
▲テストプレイ中はみんなで食い入るように画面に注目! キャラクターの一挙一動に対して意見が交わされていた。

◆美麗グラフィックで評判の『mag mell』は苦戦中!? リリースまでたどり着けるか!?

マグメルタイトル

■発売未定
■価格未定

 プレイするたびに変わるランダムマップを繰り返し遊ぶことで、仲間モンスターを育成するRPG『mag mell』。
 10マップで構成されたステージが4つというボリュームある構成で、各ステージのボスを倒すとランダムでドロップするという仲間モンスターを育てながら全ステージクリアを目指す。
 バトルはコマンド選択型で、ATK(攻撃)、DEF(防御)、SKL(スキル)、ESC(逃げる)の4種類からいずれかの行動を選択するというシンプルなもの。味方モンスターは成長すると、敵モンスターに大ダメージを与えたり、複数モンスターにダメージを与えられるスキルを覚えるので、育成する楽しみも感じられる。

フィールド画面
▲仲間になるドラゴン。各ドラゴンには属性が設定されていて、敵モンスターの属性との相性でバトルの進行に大きく影響するようだ。
フィールド画面
▲ドット絵で構成されたフィールド画面。マップデザイナーはこれまでドット絵を描いたことがなかったが、本作のために0から勉強してかき上げたという。
バトル画面
▲バトル画面は定番ともいえるシンプルな構成。選択できるコマンドも一箇所にまとめられているので迷うことはない。

 その『mag mell』だが、ゲームをより良くしようたび重なる仕様変更が繰り返され、現在苦戦中のようだ。制作を担当しているチームToy’s Kitchenのメンバーは1年生が多いが、ギリギリの人数で制作しているところでチームリーダーの高橋くんが卒業を迎えてしてしまうと、制作が頓挫してしまう可能性があるという。
 現在、リーダーの高橋くんがリリースまではなんとかこぎつけようとメンバーの説得に当たっているようだ。どことなく懐ゲーの雰囲気があり、個人的にプレイしてみたいゲームだったので、リリースされることに期待したい。

マグメルボスモンスター
▲新たに公開されたモンスターイラスト。すべて学生たちがデザインしたオリジナルモンスターだ。
チームトイズキッチン
▲残された時間はあとわずか! チームToy’s Kitchenの最後の踏ん張りに期待したい。

◆学生たちに自分の可能性を教える『TDG Game Project』

 モバイル端末の急激な躍進により、急成長を続けているモバイルゲーム業界。徐々に規模の大きなゲームが開発されるようになり、技術者や運用スタッフが不足しているという声が聞こえる昨今だが、求められるているのはあくまで即戦力であることが多く、学生の就職事情はまだまだ厳しいと聞く。
 そんななか、TDG Game Projectに参加した卒業見込み生の大半がゲーム企業への内定を獲得し、ゲーム制作にかかわる職に就くというひとつの夢をかなえることができたと聞き、素直に驚いた。その要因のひとつには、ゲームをビジネスとして捕らえ、ゲームのリリースにかかわる様々な業務を経験したという、TDG Game Projectでの経験が評価されたのは間違いないだろう。
 ゲーム制作者というと技術者を思い浮かべる方が多いと思うが、実際には様々な業務があり、技術者ではなくてもゲーム制作に関わる仕事に就くことは出来るし、技術だけではゲームは売れないというのが製作現場の現実だ。ゲーム業界に関わりのある方には当たり前のことだが、学生たちにその現実や、広い視野の大切さを教えるTDG Game Projectの活動は非常に貴重なものだろう。
 今後ますますこの活動が広がっていくことに期待したい。

◆東京デザイナー学院からのお知らせ ~ ゲームに関するあらゆるプロフェッショナルを目指して ~

ネットウエイブロビー写真

 「TDG Game Project」を展開する東京デザイナー学院、ゲームクリエイター科は、平成28年度より姉妹校である東京ネットウエイブと統合し、プロのゲームクリエイターを目指すための新しい学校へと生まれ変わります。
 東京ネットウエイブでは、名前を“ゲーム総合学科”と改め、従来から学べる分野であるイラスト・3DCG・プログラマー・プランナーに加えて、ムービー・サウンド、ゲームライターコース、ゲーム実況コースなど、ゲームに関わるすべてが学べるよう、より環境が充実します。平成28年度から入学を検討している方は、東京ネットウエイブのサイトやオープンキャンパス情報をチェックしてください。
 東京デザイナー学院ではイラストレーション科のゲームイラスト専攻で2Dグラフィッカーの育成を引き続き行います。ゲームを含めた幅広いデザインに興味をお持ちの方は、東京デザイナー学院のサイトやオープンキャンパス情報をチェックしてください。

公式サイト&オープンキャンパス情報

東京ネットウエイブ公式サイトhttp://www.tnw.ac.jp/
東京ネットウエイブ3月オープンキャンパス情報http://www.tnw.ac.jp/oc/
東京デザイナー学院(TDG)公式サイトhttp://www.tdg.ac.jp/
東京デザイナー学院3月オープンキャンパス情報http://www.tdg.ac.jp/opencampus0304/