みなさんは猫派ですか、それとも犬派ですか? 自分は秋冬は猫派、春夏は犬派です。そんな終わらない論争はさておき、いつの時代も人間を魅了する愛玩動物の筆頭である猫と犬がかわいいのは紛れもない事実。最近では猫をモチーフにしたゲームアプリも数多く登場しています。
今回ご紹介するのは、2015年3月にリリース2周年を迎え、3300万ダウンロードを達成した黒猫をモチーフにしたクイズゲームアプリ『クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ(以下、『黒ウィズ』)』のTVCMです。
『黒ウィズ』のTVCMと言えば、「プロのかたではない」と言われているかわいい女の子と黒猫の気持ちを表現した微笑ましいシリーズが展開されていましたが、この3月から始まった新シリーズの紹介と合わせて、過去のシリーズも振り返ってみましょう。
◆初期シリーズ
クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ CM 部屋編 (30秒ver)
クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ CM 街編 (30秒ver)
クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ CM カフェ編 (30秒ver)
クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ CM 黒猫ブーム編 (30秒ver)
シリーズ共通の設定として猫目線で語られているのですが、そうすることでかわいい女の子ともバランスが取れて、情報がすんなり入ってきますよね。「よく見たら女の子かわいくない!?」というくらい、女の子が脇役になっているのがいい感じです。個人的にはここがポイントで、アイドルやタレントを起用していない理由のひとつはこれじゃないかと思っています。アイドルやタレントを起用した場合、どうしても主役にせざるを得ないですからね。
さて、その主役である黒猫はというと、最初のころには若干「やれやれ感」がありつつ、「黒猫ブーム編」になると、「まんざらでもない感」が出てきて、猫っぽい性格が表現されているのではないでしょうか。
また「人間は、クイズが好きだ。」というキャッチコピーも、的を射ているというか確かにそのとおりというか、視聴者の心を文字通りキャッチしてくるコピーですね。
◆豆知識シリーズ
クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ CM 浴衣編
クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ CM 黒猫のごはん編
クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ CM 魚屋編
クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ CM ファッション編
リリースから約1年経って放送されたシリーズです。CMの作りとしてもゲームアプリがある程度浸透している状況を踏まえ、さらにターゲットを広めようとしている内容(クイズゲームだということを端的に表現)になっています。クイズ形式の豆知識的な情報で興味を引くTVCMは数多くありますが(越後製菓は違いますw)、このシリーズは最後の黒猫のオチが効いてますね。
また、初期シリーズより女の子が主役っぽく描かれているのは、「このかわいい女の子は誰なんだろう?」という疑問を、前シリーズよりも視聴者に明確に持たせようとしていたのではないでしょうか。実際、インターネット上でも話題になっていましたし、憶測も飛んでいます。情報拡散、またはバイラル効果(=情報がウイルスのように伝染する様子の例え)を狙った仕込みだと思いますが、初期シリーズから計算されていたとしたら、TVCM全体としても、時代を鑑みた成功例と言えるのではないでしょうか。
同じコロプラの『白猫プロジェクト』のTVCMは大島優子さんやふなっしーを起用し、真逆の戦略で話題を集めていることは、対極的で面白いですね。
◆新シリーズ
クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ CM だるまさんが転んだ編
クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ CM ねこ鍋編
クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ CM ごめん寝編
クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ CM 起きたら編
リリース2周年を迎えて放映がスタートした新シリーズは、過去のシリーズとは打って変わって猫ムービー編となっています。近年愛猫家たちの間で話題になったトピックが盛り込まれていて、それぞれ愛らしい姿が映し出されています。なかでも「だるまさんが転んだ編」の猫ちゃんは、Youtubeでも話題になった「だるまさんがころんにゃ」のモアレちゃんですね。読者には元の動画も観たことがある人が多いのではないでしょうか。
そういえば、箱に滑りこむ猫のマルちゃんもYoutubeで話題になってからTVCMに起用されています。もしかしてYoutubeに猫の仕草をアップすれば、TVCMに起用されるかも!?
以前のシリーズと比べて猫のかわいらしさを全面に出した作りになっている今シリーズ。日本人の猫好きを見透かしたかのような戦略に、ついついテレビに見入ってしまう人も多いのではないでしょうか。これからも猫好きを惹きつけるTVCMに期待しています。
この記事を書いた人
TVCMを見続けて約30年。特にゲームのCMが大好物のCMウォッチャーであり、ゲームそのものよりもCMに興味があるダメゲーマー。最近はスマートフォンアプリのCMが賑やかになってきていることに、時代の動きを感じている。