【発掘! インディーズ】『プレイする怖い話外伝 Mad Black Company』深夜のオフィスビルに血痕が……。ノベルゲームでおびえ、アクションで震える多面的ホラー

プレイする怖い話外伝 Mad Black Company
プレイする怖い話外伝 Mad Black Company
▲『プレイする怖い話外伝 Mad Black Company』ステージセレクト画面。

 ホラーはインディーズゲームの中でも人気のジャンルです。そんな、たくさんあるホラーゲームの中でも、一風変わったタイトルで目を引くのが『プレイする怖い話外伝 Mad Black Company』
 「プレイする怖い話」とはなんなのか? ノベルゲームなのか、それとも……? 気になったので遊んでみることに。すると、これがただのノベルゲームではないことがわかりました!

プレイする怖い話外伝 Mad Black Company
▲ホラー・サスペンスのノベル。

 初めてゲームをプレイすると、まずホラーノベルを読むことになります(本作は「外伝」ですが、前作『プレイする怖い話』および『2』をやっていなくても問題ありません)。
 舞台は深夜のオフィス。主人公たち2人が残業をしていると、突然地震が! エレベーターや電話は使えなくなってしまいました。7階にいた主人公は階段で1階を目指すことになります。道中、不気味な足音が聞こえたり、ビルの間取りが変わったり……。地震というだけでは説明のつかないことが起こります。
 「地震発生後のオフィス」という、ちょっとリアリティを感じさせるシチュエーションは、なかなかワクワクさせるところ
 新社長と社員の関係は? 突然現れた社員の正体は? このビルに何が起こっているのか? いくつもの不可解な謎に引きこまれてしまいます。

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▲夜のオフィスビルから地上を見下ろしたところ。その場にいるかのようです。

 とはいえ、この程度なら「おもしろいけれど、読むだけなら『プレイする怖い話』ではないよなあ」と思ってしまいそうな範囲(ここまでまでは選択肢もありません)。ところがひとまとまりのノベルを読み終えると、画面が一変。3Dのアクションゲームになるのです!

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▲アイテムを探しながら出口を目指します。

 アクションパートではビルの中を探索します。画面をスワイプして移動し、チェックすべきところがあると「?」や「!」マークが現れます。「?」をタップするとドアを開けたり、アイテムを手に入れたりできます。「!」をタップするとその場に隠れて敵をやりすごすことができます。
 敵は基本的に単独で、フロアをうろうろしています(どんな敵かは、ぜひゲームで見てみてください)。フロアはそれなりに広いので敵から隠れることは難しくありません。とはいえ、見つかると追いかけられるうえ、一度でも触れるとゲームオーバーなので、緊張感はかなり高いです。
 こういった3Dアクションホラーゲームは「インテリアのないただの迷路」になっていることも多いのですが、本作は「オフィスはオフィス」「休憩所は休憩所」らしく、きちんとその場が表現されています。社員たちのメモから彼らの生活がうかがえることもあり、本当に深夜のビルを歩くようなスリルです!

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▲「!」マークが現れる場所は隠れることができます。

 ひとまとまりの探索を終えると、またノベルゲームパートになります。本作では、このようにノベルゲームとアクションアドベンチャーを交互にプレイして進行していきます。
 実際のプレイを動画でご覧ください(約1分30秒)。

 ノベルパートで得られない動的なスリルをアクションパートで補い、アクションパートで得られない細やかな恐怖描写をノベルパートが補う。どちらもおまけになることなく全力でプレイでき、まさしく「プレイする怖い話」という感じです。さらに、ゲームは一本道ではなく、アクションパートの攻略度によってノベルパートのストーリーが変わることもあります。果たして主人公たちは無事に脱出できるでしょうか……。
 「ホラーノベルもホラーアクションもどっちも好き!」というホラーファンの方は、ぜひ遊んでみてください。

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▲悪夢のようなオフィスビルから脱出できるでしょうか……。