アルファポリス、新シリーズが軒並み好調で営業利益が2.5倍の2億円超。平成30年3月期 第2四半期決算。

厳しい市場競争のなか、確実に人気作を調達することに成功。返本減も利益に大きく貢献。

株式会社アルファポリス(以下、アルファポリス)は、平成30年3月期第2四半期決算を11月10日(金)に発表。平成30年3月期第2四半期の業績に関しては、売上高18億4500万円(前年同期比40.7%増)、営業利益2億500万円(同158%増)、経常利益2億500万円(同159.6%増)、四半期純利益1億3100万円(同165.7%増)となった。

アルファポリス

経営成績に関する説明

「これまでのやり方や常識に全くとらわれず」「良いもの面白いもの望まれるものを徹底的に追求していく」というミッションの下、インターネット時代の新しいエンターテインメントを創造することを目的に、インターネット上で話題となっている小説・漫画等のコンテンツを書籍化する事業に取り組んできたとのこと。

今期は、特に自社投稿サイトからの新シリーズタイトルの出版が好調なうえ、電子書籍も売上を伸ばし、出版事業の業績を牽引したようだ。喫緊の課題であった「ジャンル拡大」については、絵本専門の投稿サイト「絵本ひろば」をプレオープンしたことや、東宝株式会社と業務提携を果たしたことで足がかりを築けたとした。

以上の結果、売上高は18億4529万円(前年同期比40.7%増)、営業利益は2億556万円(同158.0%増)、経常利益は2億579万円(同159.6%増)、四半期純利益は1億3125万円(同165.7%増)となった。

セグメント毎の業績は、以下。

出版事業
ライトノベルの刊行点数は、前年同期とほぼ同等となる114点(前年同期比2点減)となり、待望であったシリーズ累計420万部突破のヒットタイトル「ゲート」の新シリーズ海自編をスタートしたことに加え、「Re:Monster」や「とあるおっさんのVRMMO活動記」など、人気タイトルの新刊を順調に刊行できたとのこと。自社投稿サイトからの新シリーズタイトルの出版が軒並み好調であり、市場の競争が激しさを増す中でも、Webの人気作を自社サイトから確実に調達してヒットさせる体制を構築できたとのこと。

また、新サービス「レンタル」を含む電子書籍販売も好調であったことから、売上高は前年同期を大きく上回る結果とした。

漫画は、前年同期とほぼ同等となる25点(前年同期比1点減)を刊行。ライトノベルと同様「レンタル」を含む電子書籍販売が好調であったことに加え、一時的な返本増は、当第2四半期累計期間では発生していないことから、売上高は前年同期を上回る結果となった。また、将来において書籍刊行の元となるWeb連載漫画について、新たに24本の新規連載を開始(前年同期比10点増)。当社漫画投稿サイトの認知度・知名度向上により、当該新規連載には、自社投稿サイトから編集部がスカウトした8名の漫画家による、8本の完全オリジナル漫画が含まれていることが特長的で、将来の成長に繋がる成果であると考えていると報告。

文庫の刊行点数は、前年同期をやや上回る62点(前年同期比2点増)となり、漫画と同様、一時的な返本増は、当第2四半期累計期間では発生していないことから、売上高は前年同期を上回る結果となった。

一方、ビジネスジャンルの強化が予定通り進んでおらず、主力タイトル「居酒屋ぼったくり」については、当タイトルのTVドラマ化決定の告知と順序を合わせる為、第3四半期会計期間に刊行を延期したことから、売上高が前年同期を下回った。

上記の結果、出版事業の売上高は16億2655万円(前年同期比41.4%増)、セグメント利益は5億4257万円(同85.5%増)となった。

ゲーム事業
スマホアプリに関しては、『リ・モンスター(Re:Monster)』が、平成29年5月に実施したゴブリンフェスティバルが好評となり、売上高が単月で過去最高の売上高を更新。一方、当該イベントの反動により、その後の売上高はやや低下したとのこと。『THE NEW GATE』では、様々な新規コンテンツの投入やイベントの開催を行うことで、リリース直後の売上と比べると厳しい状況だが、比較的安定した売上で推移。平成29年4月リリースの『異世界でカフェを開店しました。』は、リリース直後から厳しい結果となり、運用体制の一新を図るものの売上回復には直結せず、引き続き厳しい状況が続いているとのこと。

PCブラウザゲームについては、『ワンモア・フリーライフ・オンライン』が平成29年4月に実施した1周年記念イベントによるユーザー回帰が進み、チャネリング・サービス(他社ゲームプラットフォームでも、本ゲームをプレイできるようになるサービス)の提供先を拡大したことに伴い、売上高は徐々に改善。一方、平成29年4月にリリースした『月が導く異世界道中』に関しては、様々な施策を講ずるものの、ユーザー獲得が想定通り進まず、売上高は厳しい結果となった。

上記の結果、ゲーム事業の売上高は2億1874万円(前年同期比36.0%増)、セグメント損失は1億3204万円(前年同期は4441万円のセグメント損失)となった。

通期業績予想に関しては、売上高が好調に推移したことに加え、ゲーム事業に関するコストを当初見込み以上に圧縮できたことにより、営業利益は従来予想から3億円上回る 5億円、経常利益は5億円、当期純利益は2億8200万円となる見込みだと修正した。

アルファポリス

関連サイト

株式会社アルファポリス公式サイト
平成30年3月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)
平成30年3月期_第1四半期決算説明資料
通期業績予想の修正に関するお知らせ