【レビュー】シュール? いえいえ、これこそ“超シュール”!! 脱力系超王道シューティング『おしり前マン』


『秘密結社鷹の爪』、『ゴールデンエッグス』など、一斉を風靡したシュール&脱力系ショートアニメが好きだった皆様に朗報! そんな思わず脱力させられる世界観がウリのシューティングゲーム、『おしり前マン』が配信中! キャラクターデザインは人生を諦めたようなキャラのデザインで名を馳せる谷口崇氏! 映画館の劇場マナーCMや本の表紙などで見かけたことがある人も多いはず。

▲おしりが前にあるのはもちろん、胴体がないことも謎です。


 これが主人公のおしり前マン! 42歳のサラリーマンで、妻はおしり前ウーマン。どこからかやってきた悪い人たちから世田谷区の平和を取り戻すために彼は立ち向かう! というのが大まかなストーリーだ。まさにノリが“脱力系”そのもの。ヤル気があるのかないのかわからないが、確実に濃ゆ~い世界がこのゲームには広がっています!

◆おしり前マンも開発者もとっても真面目! ゲーム内容はいたってガチ!

▲随所でおしり前マンの無駄にイイ声が聞こえてきてシュールさが倍増だ!


 ゲームは驚くほどに正統派の横スクロールシューティングゲーム! オートでショットが出るので、おしり前マンをスワイプで上下左右に動かして、続々と現れる小汚いおっさんたちを蹴散らしていく。敵のおっさんたちも「何となく悪者やらされている」感がヒシヒシと伝わってきて、思わずほくそ笑んでしまうこと請け合いだ。

▲相手の攻撃を受けると「ドMゲージ」が溜まり、ボムを使用できる。おしり前マンの本気を見よ!


▲ステージ2のボス。誰かの見た夢の世界をそのままゲームにしたようなシュールさ(褒めています)。


 ただし本作の難易度は、決して脱力したままクリアできるほど甘くはない。難し過ぎるほどでもないが決してやさしくはなく、舐めてかかると手痛いしっぺ返しをくらってしまう。筆者の場合は、ステージ3あたりから難易度が上がって死にまくり。プレイヤーキャラの当たり判定が意外と大きいので、気がついたら敵の攻撃が当たっていることもしばしば。ボムをうまく使ってピンチを切り抜けよう!

▲ゲームオーバーになれば賃金がもらえる。しかしこの画像のおしり前マンの哀愁がすごい……。


◆集めた「デン」でパワーアップ! ヘンテコなカード集めも本作の醍醐味

 ゲームを進めて獲得した賃金「デン」を使っておしり前マンをパワーアップさせることができる。攻撃力アップやライフ最大値アップなどを鍛えることで、より多くのステージクリアを目指するようになる。世田谷区の平和を守るという、いまいちスケールが大きくない使命も意外に険しいのだ。

▲パワーアップは1日にできる回数が限られている。コツコツ鍛えていくしかない。


▲妻のおしり前ウーマンにも協力してもらいパワーアップ! 真正面からの浣腸は恐らく史上初では!?


 またデンは「カードおしりダス」なるものを集められるのだが、これがほかのゲームでは絶対出てこなさそうな珍妙過ぎるカードばかり! 「キモかわいい」という次元でなく、ただ「キモい」! が、どこか癖になるカードこそ本作の魅力のひとつだ。

▲これがカードを引ける「おしりクラブ」だ! 扉を開けばそこはオトナな世界……?


▲参考までに。おしりが前にあるというコメントは別にいらん!


▲ここまで来ると夢に出てきそう。

◆『おしり前マン』は誰でも楽しめるシューティングゲーム……この世界観が気に入るのならば!

 この『おしり前マン』は脱力系の見た目ながら一切ゲーム内容に手抜きなし! 怖いもの見たさでプレイする分には誰でも楽しめる……はず。シュールかつ濃過ぎる世界観とキャラクターが際立つからこそ、正統派過ぎるシューティングゲーム部分が活きてくるのだ。これぞ正真正銘の“異色作”!

▲ホーム画面でのおしり前マン夫婦の会話もじつにシュール。


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