世界中のゲームアプリにおけるユーザー消費額が堅調に推移。横浜DeNAベイスターズの日本シリーズ進出などで堅調に推移。
株式会社ディー・エヌ・エー(以下、DeNA)は、平成30年3月期第3四半期決算を2月8日に発表した。当期連結経営成績は、売上収益1061億3200万円(前年同期比2.4%減)、営業利益262億3400万円(同40.6%増)、税引前利益291億8300万円(同39.1%増)、四半期利益233億4500万円(同22.7%減)、親会社の所有者に帰属する四半期利益227億7600万円(同20.9%減)、四半期包括利益合計額316億5100万円(同23%減)となった。
経営成績の概況
中長期で企業価値を向上させるべく、主力のゲーム事業を継続的に強化しつつ、長期的には複数の収益の柱を育てるべく、さらなる成長へ向けた事業ポートフォリオの強化に取り組んでいると発表。
当第3四半期連結累計期間は、売上収益が前年同期と比べて減収。スポーツ事業は前年同期比で増収となったが、EC事業等が減収。
売上原価・販売費及び一般管理費は、合計すると前年同期比で微減。ゲーム内課金の決済に関する支払手数料が減少したが、既存タイトルの運用体制強化等に伴い業務委託費が増加した。また、販売促進費・広告宣伝費は、期待ゲームタイトルを中心に投下。
その他の収益では、海外子会社のDeNA Global, Inc. とngmoco, LLC の清算手続きが完了したことにより、連結財政状態計算書の資本におけるその他の資本の構成要素に累積されてきた当該海外子会社に係る為替換算差額の累計額を、資本から損益に振り替えた結果、106億5600万円を計上。
金融収益は、受取配当金の増加等により前年同期比で増加した。
上記の結果、売上収益は1061億3200万円(前年同期比2.4%減)、営業利益は262億3400万円(同40.6%増)、税引前四半期利益は291億8300万円(同39.1%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は227億7600万円(同20.9%減)となった。
セグメント毎の業績は、以下。
ゲーム事業
国内のブラウザタイトルにおけるユーザ消費額は前年同期比で減少したが、グローバルでのアプリタイトルにおけるユーザー消費額は、国内既存タイトルが堅調に推移。また、『Super Mario Run』や『Fire Emblem Heroes』といった任天堂株式会社との協業タイトルの貢献などにより、前年同期比で増加した。
以上の結果、ゲーム事業の売上収益は728億8900万円(前年同期比1.6%減)、セグメント利益は191億2600万円(同0.5%減)となった。
EC事業
決済代行サービスにおいては取扱高が堅調に推移。一方、旅行代理店サービスでは、子会社の株式会社DeNAトラベルにおいて判明した平成29年3月期以前における一部取引に係る原価計上漏れ等の修正を第1四半期連結累計期間に行なった。オークションサービスは利用が減少した。
以上の結果、売上収益は117億7000万円(前年同期比19.9%減)、セグメント利益は6500万円(同95.6%減)となった。
スポーツ事業
株式会社横浜DeNAベイスターズは、主催試合の入場者数増加や日本シリーズ進出等により、好調に推移。
以上の結果、売上収益は151億8700万円(前年同期比23.0%増)、セグメント利益は33億9500万円(同40.6%増)となった。
新規事業・その他
新規事業・その他には、IP創出プラットフォーム事業をはじめ、ヘルスケア事業、オートモーティブ事業、ネットサービスインキュベーション事業など、中長期での事業ポートフォリオの強化を目指した各種取り組み、メディア事業が含まれる。
売上収益は、メディア事業での減収により前年同期比で減収となったが、同事業の費用や組織体制の適正化に努めたとのこと。
以上の結果、売上収益は70億400万円(前年同期比16.3%減)、セグメント損失は36億6400万円(前年同期は34億1500万円の損失)となった。
平成30年3月期通期の業績予想は、売上収益1386億円(前期比3.6%減)、営業利益269億円(同16.1%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は236億円(前期比23.4%減)を見込んでいると発表。
関連サイト
株式会社ディー・エヌ・エー公式サイト
平成30年3月期 第3四半期決算短信〔IFRS〕(連結)
2017年度 第3四半期決算説明会資料