【レビュー】『忍者すけべー爆速忍法帖』悪の組織「天牙(てんが)」と戦う、下ネタ満載ステルスアクション!


「服部助兵衛」、彼はどこにでもいるスケベな男子忍者だ。今日も今日とてエロ妄想にふけっていた助兵衛は、憧れの女の子に交際を申し込む権利と引き換えに、使命を言い渡された。その使命とは「伝説の春画」を手に入れること! だが、彼の前には春画を狙う組織の影が……かくして、助兵衛の壮絶な戦いの物語が幕を開けたのだった!

 と、なかなかアレなプロローグから始まるのが本作『忍者すけべー 爆速忍法帖』。春画を狙う忍者たちの目をかいくぐり、背後から忍び寄って仕留めるステルスアクションゲームだ。憎めない性格のキャラクターたちが織り成す下ネタ満載のストーリーに、ゲラゲラ笑いながらプレイできることうけあいだ。


◆「忍者にだって青春はあるんだ!」下ネタだらけのおバカストーリー!

 登場するキャラクターたちはみな個性の塊。主人公の助兵衛はその名のとおりスケベ心100%の健全な男子だが、憧れの女の子には話しかけることもできないシャイな一面も併せ持つ。一見まじめそうでいて頭の中はスケベ一色の相棒、中島との男子高校生じみたかけあいが楽しい。

▲「し…下の方を触っていいんだな?」ストーリーは万事がこの調子。いいぞ助兵衛。もっとやれ。


▲上の画像でセクハラを受けていたツンデレくのいちのスミレ。うーんこの、たっぷりとした重量感とあどけない顔つきが混然一体となって織り成す魅惑のシンフォニー(婉曲表現)。


 助兵衛たちの行く手を阻むのは、悪の組織「天牙(てんが)」。彼らは「自己快楽」追求のため、伝説の春画を手に入れようとしている。「左腕一本でイカせてやる」と豪語する副首領の相模(さがみ)、“一度もやぶれたことがない男”の異名をとる幹部の岡本(おかもと)など、数々の強敵が助兵衛に襲いかかってくる。

▲天牙(てんが)……いろいろな意味でアブない敵だ。


▲幹部、岡本。薄っぺらい男だが、上からも下からも絶対の信頼を得ているというその実力はあなどれない。


 だが、助兵衛はスケベ妄想だけの薄っぺらい男ではない。初めは下心だけで春画を目指していた彼も、やがて、世のため人のため惚れた女のため、命がけで戦う覚悟を決める。強大な敵に立ち向かう助兵衛の雄姿を描く物語は必見だ。

▲普段はスケベ……だがキメるべきときにはキメる! それでこそ男の中の漢!


◆指で弾いて背後から攻撃! 頭脳と冷静さがものをいうステルスアクション!

 ゲームステージには、多数の敵忍者たちが待ち構えている。正面切って戦うとかなりの苦戦を強いられるが、視界外から体当たりすると一撃で倒すことができる。うまく隠れながら、敵の背後を突くのだ。

▲スワイプで引っ張ってから指を離すと、反対方向にキャラクターのコマが弾かれる。引きかたの力加減で飛距離を調節しよう。落ち着いて敵の動きをよく見るのが肝心だ。


 また、キャラクターはステージ中いつでも切り替え可能。オーソドックスで使いやすい助兵衛、一定時間敵に見つからなくなる強力なスキルを持つ中島、敵を貫通して攻撃できるスミレなど、特性のあるキャラクターをどう使い分けるかが攻略のカギとなる。敵の動きのパターンを読んで攻略の手順を練っていくあたりには、パズル的な楽しさがある。

▲ヒェー! 一体どこから手を付けたものやら。なにも手近な敵に攻撃するばかりが能ではない。いったん敵の目をかいくぐって奥の安全地帯に移動する手もある!


 各ステージの最後にはボスが待ちかまえている。近距離で斬り付けてくるもの、まきびしを撒くもの、火炎を放つもの、頭上から強烈な飛び降り攻撃をしかけてくるものなど、行動パターンはバリエーション豊富だ。

▲天牙幹部、岡本との決戦。まきびしをばら撒いたうえに、火炎を乱射してくる強敵だ。左上にある弱点を狙え!


◆エロは男を磨くもの! 飽くなき欲求に悶える男子忍者たちに幸あれ!

 伝説の春画をめぐるストーリーは、ばかばかしくも熱い。彼らのエロに対する情熱と探求心には、ついニヤリとしてしまう。あまり下品にならないくらいの下ネタが好きな人にオススメだ。ぜひ助兵衛とともに男のロマンをつかみとってほしい。女体の神秘を追い求めるすべての男子たちに幸あれ!

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