中国事業の好調で売上収益が大きく成長。販売費などは新作リリースによる宣伝費・人件費により増加。
株式会社ネクソン(以下、ネクソン)は、平成30年12月期第1四半期決算を5月10日(木)に発表した。当期連結経営成績は、売上収益905億1400万円(前期比21%増)、営業利益547億2900万円(同37.6%増)、税引前利益533億5000万円(同113.1%増)、四半期利益465億500万円(同134.7%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益466億1500万円(同134.2%増)、四半期包括利益合計額217億6000万円(同32.4%減)となった。
経営成績に関する説明
当社グループは、PCオンライン事業及びモバイル事業を展開し、ユーザーに楽しんでもらえる高品質なゲームの開発、コンテンツの獲得、新規ゲームタイトルの配信に努め、既存ゲームタイトルのアップデートを推進してきた。
具体的には、グループ内におけるゲーム開発力の強化、他社との共同開発を含めた事業提携、有力なゲーム開発会社への投資等による高品質な新規ゲームタイトルの配信、モバイル事業における開発力強化、既存ゲームタイトルの魅力的なコンテンツアップデートを実施するための事業基盤の更なる強化などに取り組んできた。
当期連結累計期間では、事業における韓国ウォンの対円為替レートが前年同期比で円安傾向へ推移したことによる為替の好影響と、中国事業が特別に好調により、売上収益は大きく成長した。
費用面では、モバイルゲームのラインナップ増加に伴いクラウドサービス費用が増加した一方で、『EA SPORTS FIFA Online 3(以下、FIFA Online 3)』及び『EA SPORTS FIFA Online 3 M』(以下『FIFA Online 3 M』)等に係るロイヤリティ費用が減少した結果、売上原価は前年同期比で横ばいを記録。
販売費及び一般管理費は、主に韓国において新たにリリースした『Durango: Wild Lands(以下、Durango)』や『天涯明月刀 (Moonlight Blade)』、北米における『CHOICES』に係る広告宣伝費、人件費の増加などによって、前年同期比で増加した。
一方、その他の費用については、前第1四半期連結累計期間に子会社ののれんに係る減損損失を計上した影響で、前年同期比で大きく減少。外貨建ての現金預金及び売掛金等については、為替差損が発生しているが、前年同期で発生した金額を大きく下回っている影響で、金融費用は減少した。
上記の結果、当第1四半期連結累計期間の売上収益は905億1400万円(前年同期比21.0%増)、営業利益は547億2900万円(同37.6%増)、税引前四半期利益は533億5000万円(同113.1%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は466億1500万円(同134.2%増)となった。
セグメント毎の業績は、以下の通り。
日本
売上収益は24億6900万円(前年同期比30.1%減)、セグメント損失は17億5600万円(前年同期は9億300万円の損失)となった。
韓国
当第1四半期連結累計期間にリリースした『熱血江湖 M』や『Durango』、前連結会計年度にリリースした『OVERHIT』、『AxE』の寄与により前年同期比でモバイル事業が大きく成長。一方で、主力タイトルである『FIFA Online 3』の『EA SPORTS FIFA Online 4』へのサービス移行時期が近づいている影響と、『アラド戦記(Dungeon&Fighter)』が2016年に実施した大型アップデートの効果の継続により、特別に好調であった前第1四半期との比較であったことから、PC事業からの売上収益が前年同期比で減少した。
また、韓国セグメントの売上収益には、子会社であるネクソン・コリア・コーポレーションの傘下にあるネオプル・インクの中国におけるライセンス供与に係るロイヤリティ収益が含まれる。
当第1四半期連結累計期間の売上収益は818億2600万円(前年同期比21.0%増)、セグメント利益は577億3900万円(同31.2%増)となった。
中国
中国では、主力PCオンラインゲーム『アラド戦記』の旧正月向けに実施したコンテンツアップデートとアイテム販売が、ユーザーの好評を博したことにより、大変好調に推移。
売上収益は6億4600万円(前年同期比50.5%減)、セグメント利益は3億5300万円(同62.2%減)となった。
北米
前第4四半期連結会計期間に連結子会社となったピクセルベリー・スタジオズが、配信中の『CHOICES: STORIES YOU PLAY』の寄与により、売上が前年同期比で増加した。
売上収益は54億4000万円(前年同期比155.6%増)、セグメント損失は14億6000万円(前年同期は12億7200万円の損失)となった。
その他
売上収益は1億3300万円(前年同期比36.5%減)、セグメント損失は1億7700万円(前年同期は3100万円の損失)となった。
平成30年12月期第2四半期連結累計期間の連結業績予想は、売上収益1355億9500万円~1395億7600万円(前年同期比11.3%~14.5%増)、営業利益652億400万円~682億7200万円(同16.4%~21.8%増)、税引前利益657億1700万円~687億8500万円(同40.0%~46.5%増)、四半期利益574億8200万円~600億9100万円(同47.0%~53.6%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益578億3100万円~604億1900万円(同46.9%~53.5%増)を見込んでいる。
平成30年12月期第2四半期の連結業績予想は、以下の通り。