収益性の高い版権事業や海外映像販売等が大幅な増収。北米向け映像配信権の販売や国内外のゲーム化権販売の好調で業績予想を上方修正。
東映アニメーション株式会社(以下、東映アニメーション)は、平成31年3月期第1四半期決算を2018年7月30日に発表。当期連結売上高は140億9200万円(前年同期比17.9%増)、営業利益は47億8100万円(同44.4%増)、経常利益は50億6700万円(同42%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は37億1100万円(同42.4%増)となった。
経営成績に関する説明
当第1四半期連結累計期間について、「ドラゴンボール」「ワンピース」「プリキュア」シリーズといった主力作品による収益の安定・拡大をはかるとともに、事業においては国内外でアプリゲーム等ゲーム化権を販売。また、中国を中心とした映像配信権の販売に引き続き注力した。
売上高については、国内外でアプリゲーム化権や映像配信権の販売が好調に推移したことで、140億9200万円(前年同期比17.9%増)となった。
利益については、収益性の高い版権事業や海外映像販売事業の大幅な増収等により、営業利益は47億8100万円(前年同期比44.4%増)、経常利益は50億6700万円(同42.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は37億1100万円(同42.4%増)となった。
セグメント毎の業績は以下。
映像製作・販売事業
劇場アニメ部門では、3月に「映画プリキュアスーパースターズ!」、5月に「デジモンアドベンチャーtri.第6章」を公開。両作品のヒットにより、前年同期比で大幅な増収となった。
テレビアニメ部門では、「ワンピース」「HUGっと!プリキュア」「ゲゲゲの鬼太郎」「おしりたんてい」の4作品を放映。前年同期に比べて放映本数が減少したことにより、大幅な減収。
コンテンツ部門は、前年同期にあった「美少女戦士セーラームーンCrystal」のブルーレイ・DVDの売上に相当するものがなかったことにより、大幅な減収となった。
海外映像部門については、中国向け大口映像配信権の販売本数の増加や、北米向け映像配信権の販売の好調により、大幅な増収となった。
その他部門は、アプリゲーム『聖闘士星矢 ギャラクシースピリッツ』が好調に稼動したことで増収になった。
上記の結果、映像製作・販売事業全体では、売上高50億9700万円(前年同期比20.3%増)、セグメント利益は19億2200万円(同110.8%増)と大幅な増収増益になった。
版権事業
国内版権部門では、アプリゲーム『ドラゴンボールZ ドッカンバトル』が前年同期より好調に稼動したことで、大幅な増収となった。
海外版権部門は、アプリゲーム『ドラゴンボール レジェンズ』の配信が開始し、『ドラゴンボールZ ドッカンバトル』や『ドラゴンボール ファイターズ』を中心とした家庭用ゲームも好調に稼動したことで、大幅な増収となった。
上記の結果、版権事業全体では、売上高は79億9300万円(前年同期比24.8%増)、セグメント利益は37億100万円(同23.9%増)と大幅な増収増益となった。
商品販売事業
商品販売部門では、「プリキュアプリティストア」等のショップ事業が好調であったが、「ワンピース」や「ドラゴンボール超」のタイアップ・キャンペーン関連商品の販売が軟調に推移。それにより、大幅な減収となった。
上記の結果、売上高は8億8800万円(前年同期比16.5%減)、セグメント損失は1700万円(前年同期は900万円のセグメント利益)と大幅な減収減益となった。
その他事業
催事イベントやキャラクターショー等を展開。前年同期にあった「ドラゴンボール超」の催事関連相当のものがなかったことにより、大幅な減収となった。
上記の結果、売上高は1億4000万円(前年同期比52.8%減)、セグメント損失は2100万円(前年同期は、1400万円のセグメント利益)と大幅な減収減益となった。
また、業績予想の上方修正を発表。
北米向け映像配信権の販売や、国内外で「ドラゴンボール」シリーズのゲーム化権販売が当初の見込みを上回って好調に推移。第2四半期連結会計期間についても、国内外でゲーム化権販売が引き続き好調に推移することが、予想できることから上方修正することになった。
修正後の業績予想は、以下の通り。
関連サイト
東映アニメーション株式会社公式サイト
平成31年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
平成31年3月期 第1四半期決算 プレゼンテーション資料
業績予想の修正に関するお知らせ