スマートフォンゲームの運営業務の遂行により運営売上は増加した一方、開発中止タイトルの発生や管理費の増加で利益は減少。
株式会社トーセ(以下、トーセ)は、平成30年8月期決算を10月5日(金)に発表した。当期の連結業績については、売上高は45億1700万円(前期比4%減)、営業利益は2億2800万円(同25.8%減)、経常利益は2億6700万円(同34.1%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1億8800万円(同10.1%減)だった。
経営成績に関する説明
トーセグループは「サービス業務の拡大」「グローバル化の推進」「サービス分野の拡大」「収益基盤の拡充」の4つの成長戦略の推進に取り組み、中長期的な企業価値と資本効率の向上につとめてきた。
当期の業績については、複数のスマートフォン向けゲームにて運営業務を着実に遂行したことでモバイルコンテンツ関連の運営売上は大幅に伸長したが、顧客において市場動向やユーザーニーズの変化を勘案し、開発を中止した案件が発生したことで、売上高は45億1700万円(前期比4%減)となった。
利益面については、売上高が減少したことに加え、販売費と一般管理費が増加したことなどにより、営業利益2億2800万円(前期比25.8%減)、経常利益2億6700万円(同34.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1億8800円(同10.1%減)となった。
開発完了タイトル数は、家庭用ゲーム機向け4タイトル、パソコン向け4タイトル、携帯端末向け10タイトルの合計18タイトルだった。
セグメント毎の業績は以下の通り。
デジタルエンタテインメント事業
ゲームを中心とするデジタルコンテンツの企画・開発・運営などを受託。
ゲームソフト関連の売上については、スマートフォン向けゲームの開発依頼の増加に伴い、適切な人員配置のため、モバイルコンテンツ関連に多くの開発人員を投入。それにより17億600万円(前期比7.8%減)だった。
モバイルコンテンツ関連については、複数のスマートフォン向けゲームにおいて運営業務を着実に遂行し、運営売上が大幅に伸長したことで21億8800万円(前期比7.7%増)だった。
パチンコ・パチスロ関連は、規制強化の影響で、引き続き厳しい受注環境が続いたことで、売上は3億4800万円(前期比28.3%減)だった。
上記の結果、売上高42億4300万円(前期比2.9%減)、営業利益3億5900万円(同25.5%減)だった。
その他事業
東南アジア向けコンテンツ配信事業やSI事業、子会社の株式会社フォネックス・コミュニケーションズによる家庭用カラオケ楽曲配信事業やパソコン向けアバター制作業務などの新規事業を展開。
当期については、子会社の株式会社フォネックス・コミュニケーションズにおいて、新規案件の受注が低調に推移した。
上記の結果、売上高は2億7400万円(前期比18.2%減)だった。
営業利益については、東南アジア向けコンテンツ配信事業における先行投資の費用が減少したことで赤字幅が縮小。それにより、営業損失1億3000万円(前期は営業損失1億7300万円)だった。
来期の連結業績予想については、売上高53億2700万円(当期比17.9%増)、営業利益2億7100万円(同18.6%増)、経常利益3億3200万円(同24.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1億9200万円(同2.4%増)を見込んでいる。