ゲーム『マジバトル』やアドネット「ADroute」は売上に貢献。「.yell plus」で当初予定していた収益を得られなかったことで特損を計上。
アクセルマーク株式会社(以下、アクセルマーク)は、2018年9月期決算を11月13日に発表した。当期の連結経営成績については、売上高は24億6600万円(前年同期比25.5%減)、営業損失は4億1600万円、経常損失は4億2600万円、親会社株主に帰属する四半期純損失は5億1100万円だった。
経営成績の概況
アクセルマークグループは、「持続的成長構造の構築」を当期の事業戦略に掲げ、ゲーム事業では新規ゲームタイトルの開発への集中、広告事業ではトレーディングデスクの売上拡大、次の事業の柱にするためand Experience事業の開始とサービスの拡大などに取り組んだ。
また、今後大きな成長が期待される市場領域の仮想通貨やブロックチェーン技術を活用した分散型アプリケーション(DApp)分野での事業展開を、第2四半期連結会計期間から開始した。
有名人とファンを結ぶコミュニケーションアプリ「.yell plus」では、当初想定していたのれんの回収が見込めなくなったことなどから、固定資産の減損損失として7864万円を特別損失として計上した。
以上の結果、当期の業績は売上高24億6624万円(前期比25.5%減)、営業損失4億1633万円(前年同期は2億5969万円の営業損失)、経常損失4億2683万円(前年同期は2億7222万円の経常損失)となった。親会社株主に帰属する当期純損失は5億1113万円(前年同期は3億1631万円の親会社株主に帰属する当期純損失)だった。
セグメント毎の業績は以下。
ゲーム事業
運営中のゲームに加え、KLab株式会社との共同開発タイトル『幽☆遊☆白書 100%本気(マジ)バトル』を2018年8月28日にサービスを開始し、AppStoreのゲームセールスランキングで最高16位を記録する(AppAnnie調べ)など、売上に寄与した。
ゲーム『終幕彼女(エンドロール)』と、プロジェクトコードネーム「PP」は、サービス開始に向けて開発中であり、その開発費用を計上した。
ブロックチェーンゲーム『コントラクトサーヴァント-CARD GAME-』は、市場動向を鑑み、改善のためにサービス開始時期を延期。ゲーム性を高めるため、開発を進行している。
上記の結果、売上高は7億8126万円(前年同期比55.4%減)、セグメント損失は2億1582万円(前年同期は1億1706万円のセグメント損失)だった。
広告事業
スマートフォン向けアドネットワーク「ADroute」が好調に推移し、新しく取り組んでいる広告運用代行サービス「トレーディングデスク」も売上が拡大。それにより、当事業では、第4四半期連結会計期間において過去最高の売上高を更新し、当連結累計期間でも過去最高の売上高を更新した。
「トレーディングデスク」では、特に丁寧な記事広告制作、的確な検証、分析などにより、Eコマース向けの運用型広告の需要が増加した。
上記の結果、売上高は15億9435万円(前年同期比3.1%増)、セグメント利益は9302万円(同102.4%増)だった。
and Experience事業
オンラインくじサービス「くじコレ」は、案件獲得に向けた営業を行ない、いくつかの交渉を開始した。
「Blockchain Game info」は、対応言語が日本語のみで、国内ではブロックチェーンに対して、一般的な認知度がまだ低く、海外のユーザーを取り込むためサイトと記事の英語対応を行なっている。
上記の結果、売上高は9137万円、セグメント損失は1億5787万円だった。
2019年9月期第1四半期の業績予想は以下の通り。