【レビュー『Heaven×Inferno』成田良悟×古代祐三……豪華スタッフもさることながら“ぶち壊し”バトルも気持ちいいRPG

『ヴァルキリープロファイル』や『スターオーシャン』など、ややテクニカルなバトルシステムが特徴のRPGシリーズを送り出してきたゲームメーカー・トライエース。同社がNTTドコモとタッグを組んでリリースした新作RPG『Heaven×Inferno』のバトルも、期待に違わぬ面白さだった!

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◆上にドッカン、下にボカン!「フィールドアバランチ」がとにかく気持ちいい!!

『Heaven×Inferno』ではパーティメンバー3人と助っ人ひとりの合計4人で戦闘を行なう。ターン制で、自ターンでは画面右下にあるキャラクターのアイコンをタップやスワイプすると、該当キャラクターがあらかじめセットされた攻撃を開始。攻撃するごとに消費する「AP(アクションポイント)」がなくなると、敵のターンになる。

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▲戦闘シーンのビジュアルは、繊細かつ迫力満点!

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▲攻撃するごとに溜まるスキルゲージが溜まったら「スキル」を発動可能。攻撃、補助、回復、いずれも役立つ。

 このゲーム独自の要素が、バトルが複数階層のフィールドで行なわれ、そのフィールド間の壁に敵を何度も叩き付けて破壊し(「フィールドアバランチ」)、フィールドを移動できるという点。

 このフィールド移動には、各フィールドに設定されている「攻撃力アップ」などのギミックを利用したり、移動時に出現する玉でHPやAPを回復したりといったメリットがある。しかし、以下の動画を観てもらえればわかるが、そうした利点以上に単純に“演出が気持ちいい”からついつい狙ってしまうのだ!

 ほかにも戦闘では属性の有利不利、攻撃速度の差による攻撃順の選択、敵のガードとそれを崩すための攻撃……など考えることが盛りだくさん。それだけに上手く攻撃でき、強敵を倒せたときの爽快感はひとしおだ。

◆厨二マインドをくすぐられるストーリーも楽しい!

 またストーリー面も特筆したい。天使や悪魔が宿り理性を失った人々「ウォークス」と、人為的にそれらの力を宿した戦士「ネフィリム」が争い、ネフィリムの活躍によって世界が救われてから10数年後――大いなる力を持つ謎の存在として目覚めるのが主人公だ。

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▲プレイ開始数分後。唐突な展開に主人公もプレイヤーも戸惑うばかり。

 ゲームはバトルが連続するクエストをクリアして進めていく。クエストにはメインストーリーを進める「ストーリー」と、期間限定のものメインの「イベント」の2種類があるが、そのほとんどで上記したような“濃いめ”の物語が語られる。謎が謎を呼ぶ展開、厨二病心をくすぐられるワードの連続で、とにかく読み進めるのが楽しい。

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▲シリアス展開でも気楽なジョークを交わし合う仲間達も好印象。

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▲物語中、ときには選択肢も登場する。敵の悪魔を仲間にするか見捨てるか――悩む!

 このシナリオ、誰が書いているかというとアニメ化もされたライトノベル『デュラララ』シリーズで知られる成田良悟さん。さらにゲームを品よく演出する音楽は、数多くのゲーム音楽を手がけてきた古代祐三さんが担当しており、納得。こうした豪華スタッフの産物と、爽快感と歯ごたえのある戦闘。RPGファンはプレイするかない!

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