エンタープライズ事業が前期比倍増の急成長。エンターテインメント事業はアミューズメント機器の規制強化の影響で減益。
株式会社デジタルハーツホールディングスは、平成31年3月期第3四半期決算を2月8日（金）に発表した。当期連結経営成績については、売上高は143億9300万円（前年同期比11.1％増）、営業利益は12億4100万円（同19.9％減）、経常利益は12億3300万円（同21.3％減）、親会社株主に帰属する四半期純利益は8億4700万円（同15.5％減）だった。
経営成績に関する説明
当第3四半期連結累計期間においては、エンタープライズ事業のITサービス・セキュリティサービスが前年同期比2.5倍以上の成長を実現するなど、好調に推移した。
一方、利益については、エンタープライズ事業において実施した人材をはじめとする積極的な先行投資や、エンターテインメント事業におけるアミューズメント機器向けのデバッグサービスの大幅な減収などの影響で減益となった。
以上の結果、売上高143億9333万円（前年同期比11.1％増）、営業利益は12億4174万円（同19.9％減）、経常利益は12億3307万円（同21.3％減）、親会社株主に帰属する四半期純利益は8億4757万円（同15.5％減）だった。
セグメント毎の業績は以下の通り。
エンターテインメント事業
主にコンソールゲームやモバイルゲーム、アミューズメント機器のデバッグ、ゲームの受託開発、プロモーション活動支援などのサービスを提供。
デバッグサービスについては、モバイルゲーム向けとアミューズメント機器向けで展開。
モバイルゲーム向けでは、顧客ニーズにきめ細やかに対応し、付加価値の高いサービスの提供に注力することで、引き続き運営フェーズを中心に増加するデバッグ需要を確実に獲得したことで、大幅な増収となった。
一方、アミューズメント機器向けに関しては、2018年2月に施行された規制強化の影響で、厳しい受注環境が続いたことで、大幅に減少した。
ゲームの受託開発を行なうクリエイティブサービスでは、技術力の高い人材の確保や育成に注力し、サービス品質の向上に努めたことで、継続的なゲーム開発案件、新規案件の獲得が順調に進行した。
メディアやその他のサービスについては、総合ゲーム情報サイト「4Gamer.net」などの運営やカスタマーサポートサービスなどを提供しており、独自取材による付加価値の高い情報のスピーディな配信に努め、メディアとしての価値の向上をはかってきた。また、前期より新しく開始したカスタマーサポートサービスでは、順調に案件を獲得し、好調に推移した。
上記の結果、エンターテインメント事業の売上高は、120億7431万円（前年同期比1.7％増）、セグメント利益は23億5187万円（同6.8％減）だった。
エンタープライズ事業
主に、エンタープライズシステムを対象とするシステムテストや受託開発サービス、ITサポート、セキュリティなどのサービスを提供。
システムテストサービスについては、顧客ニーズを的確に捉えたサービスの拡充をはかるとともに、積極的な営業活動を展開することで、新規顧客の開拓や既存顧客との取引拡大を実現した。
また、新規案件の獲得に必要不可欠であるテストの要件定義や設計が出来る「上流エンジニア」の確保を目的に、業界スペシャリストの採用強化や医療系システムのテストに強い株式会社エイネットの子会社化などをはかってきた。
さらに、他社とのアライアンスを活用した教育プログラムの充実化や日本におけるソフトウェアテスト技術者資格「Japan Software Testing Qualifications Board」取得に向けた社内プログラムを新設するなど、グループに在籍する約8000名のテスターの中から上流エンジニアを育成するための社内体制の整備を推進してきた。
ITサービス・セキュリティサービスについては、他社とのアライアンスも積極的に活用し、社内システムの構築から保守・運用まで総合的にサポートできる体制を強化。
さらに、システムテストと親和性の高いセキュリティ事業に参入し、人工知能などの技術を活用した新たなサービスの拡充、専門人材によるセキュリティ監視チームの立ち上げなど、今後の事業拡大に向けた取り組みを推進してきた。
上記の結果、エンタープライズ事業の売上高は23億1911万円（前年同期比93.7％増）、セグメント損失は1億9575万円となった。
関連サイト
株式会社デジタルハーツホールディングス公式サイト
平成31年3月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2019年3月期第3四半期決算説明資料
