大手ゲームソフトメーカーと日本野球機構が肖像権の独占使用契約を締結したことで、主力ソフトの開発に影響。負債額は約8000万円。
PC向けゲームソフト『野球道』や『高校野球道』などのゲーム開発を行なっていた日本クリエイト株式会社（以下、日本クリエイト）が、3月7日付で大阪地裁に自己破産を申請し、3月15日に同地裁より破産手続き開始決定を受けたことが、帝国データの倒産情報で明らかになった。負債は、申請時点で約8000万円。
日本クリエイトは、1988年6月に創業したゲーム会社。PC向けの自社パッケージソフト『野球道』などの作品を企画開発主体に、受託開発なども行なっていた。当時としては珍しい監督視点の野球ゲーム『野球道』や、アドベンチャーゲーム『3×3EYES』が注目を集め、1996年11月期には年収高約4億4500万円を計上していた。
大手ゲームソフトメーカーと日本野球機構が肖像権の独占使用契約を締結したことで、プロ野球選手の実名利用にライセンス料が必要となり、主力ソフトの開発に影響があった。その後、『高校野球道』を主力に、『探検道』などの新作を販売していたが、大幅な減収に対して開発コストを吸収できず、赤字計上など、資金繰りが厳しくなっていった。
また、スマホゲームが台頭するなどゲーム産業が多様化するなか、パッケージソフトの販売も苦戦し、近年はダウンロード販売などにも注力していたが、先行きの見通しも立たず、事業の継続を断念し今回の措置になった。
