はてな、受託開発案件や「はてなブログPro」などで増収増益 営業利益3億9400万円 2019年7月期第3四半期

はてな

マンガビューワの好調や『スマブラSP』関連の受託開発、コンテンツマーケティングサービスの売上増加が収益に貢献。

株式会社はてな(以下、はては)は、2019年7月期第3四半期を5月31日(金)に発表した。当期累計経営成績は、売上高19億4600万円(前年同期比26.1%増)、営業利益3億9400万円(同59%増)、経常利益3億9600万円(同51.7%増)、四半期純利益2億7000万円(同52.8%増)だった。

はてな2019年7月期第3四半期

経営成績に関する説明

はてなは、自社で開発したユーザー参加型サービス群を「コンテンツプラットフォームサービス」と位置付けており、その運営を通して培われた技術力やユーザーコミュニティを活かし、法人顧客向けに「コンテンツマーケティングサービス」「テクノロジーソリューションサービス」をサービス領域として提供している。

コンテンツプラットフォームサービス
「はてなブログ」「人力検索はてな」など、Googleをはじめとする検索エンジン経由の来訪者が伸び悩んだが、主力サービスの「はてなブログ」の登録ユーザー数や、月間ユニークブラウザ数が順調に推移した。「はてなブログ」の有料プラン「はてなブログPro」などの課金売上についても好調に推移した。

コンテンツマーケティングサービス
BtoB向けストック型を中心に事業を展開。主に「はてなブログMedia」サービスにおいて、使いやすい操作画面や高いシステム安定性、検索エンジンから評価されやすいサイト構造を実現するため、機能強化に努めてきた。前事業年度より、提供サービスプランに「レギュラー」「ライト」の2つを導入するなど、販売機会の獲得に努めたことで、新規導入のオウンドメディアの媒体メディア数が増加した。また、媒体メディアに掲載されるネイティブ広告やバナー広告などの広告売上についても、「はてなブログMedia」の運用媒体数の増加に伴い、堅調に推移した。デジタルマーケティング戦略や人材採用戦略において、オウンドメディアの活用がされるマーケット傾向にあることで、潜在顧客に対しても、鋭意アプローチしていく。それにより、コンテンツマーケティングサービスの売上高が、前年同四半期比で17.2%増加した。

テクノロジーソリューションサービス
主に受託サービスとサーバー監視サービス「Mackerel(マカレル)」で構成されている。

受託サービスについては、Webマンガサービスに特化したマンガビューワ「GigaViewer」が、株式会社集英社の「少年ジャンプ+」「となりのヤングジャンプ」や、株式会社講談社の「マガジンポケット」「コミックDAYS」、株式会社新潮社の「くらげバンチ」、株式会社ヒーローズの「ヒーローズ」、株式会社リイド社の「コミックボーダー」の合計7サービスに採用された。現在は、ユーザー向けの各種機能に加え、サービス提供者のサービス運用コストの削減に貢献する管理機能の継続的な機能開発や、掲載する広告の販売と運用に注力した。

また、任天堂株式会社のNintendo Switchソフト『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』の一部機能の開発や、同ゲームに連動したゲーム専用のスマートフォンサービス「スマプラス」など、受託開発案件の納品と検収が複数完了し、収益認識にいたった。

保守運用サービスについては、納品済受託開発案件の積上による運用数の増加により、売上高が前年同四半期比33.1%増の成長となった。

また、企業価値の向上への取り組みに対しては、コンテンツプラットフォームサービスにおいて、ITインフラの刷新プロジェクトを展開するほか、インフラ移行にあわせてレガシーサービス「はてなダイアリー」を新サービス「はてなブログ」への統合など、今後の開発効率向上に向けての体制強化を目指している。

以上の結果、当第3四半期累計期間の売上高は19億4631万円(前年同期比26.1%増)、営業利益は3億9430万円(同59%増)、経常利益は3億9611万円(同51.7%増)、四半期純利益は2億7036万円(同52.8%増)となった。

関連サイト

株式会社はてな公式サイト
2019年7月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)

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