前年同期の好調決算と主力タイトルのリリースがなかったことから営業利益は半減。第2四半期以降に巻き返しを狙う。
株式会社コーエーテクモホールディングス(以下、コーエーテクモ)は、2020年3月期第1四半期決算〔日本基準〕(連結)を7月22日に発表した。当期連結経営成績は、売上高72億2800万円(前年同四半期比10.9%減)、営業利益9億5600万円(同58.3%減)、経常利益12億4700万円(同67.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は22億10百万円(同22.1%減)だった。
経営成績に関する説明
コーエーテクモは、2019年3月期から3カ年の中期経営計画を策定している。その2年目となる当期はグループ経営方針として引き続き「グローバルIPの創造と展開」「グローバルビジネスの飛躍」を掲げ、各種施策に取り組んできた。
中期経営計画は順調に進捗しており、当期は主力タイトルの発売を第2四半期以降に予定していることから、当第1四半期業績は、売上高72億28百万円(前年同四半期比10.9%減)、営業利益9億56百万円(同58.3%減)、経常利益12億47百万円(同67.4%減)となった。また、当社グループが保有する賃貸用不動産の一部売却により、特別利益を15億59百万円計上した結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は22億10百万円(同22.1%減)となった。
セグメントの状況については以下のとおり。
エンタテインメント事業
「シブサワ・コウ」ブランドでは、コーエーテクモがIPを許諾したスマートフォンゲーム『新三國志』が引き続き好調に推移している。
「ω-Force」ブランドでは、4月に株式会社アトラスとタッグを組んで開発している『ペルソナ5スクランブルザ・ファントムストライカーズ(PS4、Nintendo Switch用)』が発表された。7月上旬には『進撃の巨人2 -Final Battle-(PS4、Nintendo Switch、Xbox One、Steam用)』をワールドワイドで発売している。
「Team NINJA」ブランドでは、『仁王 Complete Edition(PS4、Steam用)』のリピート販売が堅調に推移している。続編である『仁王2(PS4用)』は5月にα体験版を配信し、鋭意開発中だ。3月に発売した『DEAD OR ALIVE 6(PS4、Xbox One、Steam用)』は基本無料版をリリースし、5月に全世界累計100万ダウンロードを突破し、有料コンテンツの販売も順調だ。国内で配信中の『DEAD OR ALIVE Xtreme Venus Vacation』は、4月にアジア地域でもサービスを開始した。
「ガスト」ブランドでは、『ルルアのアトリエ ~アーランドの錬金術士4~(PS4、NintendoSwitch、Steam用)』を欧米向けに発売した。
「ルビーパーティー」ブランドでは、『ネオロマンス ダンディズム2』など2つのイベントを開催した。
「midas」ブランドでは、新規スマートフォンゲームの開発に注力している。
上記の結果、エンタテインメント事業は売上高63億8500万円 セグメント利益7億3800万円となった。
アミューズメント事業
パチンコ・パチスロ機への液晶ソフト受託開発が順調に進捗している。アミューズメント施設運営においても、プライズゲーム機の稼働が好調で既存店売上高が伸長した。
上記の結果、売上高 6億7400万円 セグメント利益 1億5600万円となった。
不動産事業
コーエーテクモグループが保有する賃貸用不動産の一部を売却したため、賃料収入の減少により減収減益となった。
上記の結果、売上高 1億5500万円 セグメント利益 4900万円となった。
その他事業
売上高 5000万円 セグメント利益 1200万円となった。