竹書房、アメリカの電気通信事業会社Cloudflareに対して民事訴訟を提起

竹書房

違法サイトにサーバーを提供している企業に対して、著作権侵害ページの削除と損害賠償の支払いを求める訴訟を提起。

株式会社竹書房(以下、竹書房)は、アメリカの電気通信事業会社Cloudflare,Inc.(以下、Cloudflare)に対して民事訴訟を提起し、2019年12月20日付で東京地方裁判所に受理されたことを、公式サイトで発表した。

竹書房訴訟

昨今、多数のマンガや小説作品が著作権侵害の被害にあっている。Webに無断で作品をアップロードする人、それによって利益を得る人、その補助をする人、すべての著作権侵害に加担する勢力について、竹書房は断固たる態度で対応している。

今回の訴訟に関しては、その一環として、違法サイトにサービスを提供する通信会社を相手にしたもの。

竹書房が刊行する著作物を含め、多数の著作物を違法にアップロードし、無料で閲覧可能にしている違法サイトに、Cloudflareがサーバー提供を行なっていることから、違法アップロードされた著作物を、サーバーから削除するようCloudflareに直接求めた。しかしながら、Cloudflareは対応を行なわなかったため、竹書房は裁判所を通じて、著作権侵害ページの削除と損害賠償の支払いを求める訴訟を提起した。

当該違法サイトは、竹書房発行物の著作権侵害を多数行なっているが、今回はその中から、webコミックガンマ連載作品バンブーコミックス「どるから」の著作者のひとりであるハナムラ先生と共同訴訟を行なう。

竹書房はサーバーの提供などに関して、直接の著作権侵害行為ではないと判断しているが、著作権侵害者に対してサービスを展開することで、簡易かつ大規模に著作権侵害を行なえる環境を提供していることも事実であることから、サービス提供者が著作権侵害者に対して厳しい態度であたり、アップロードに対して適法かどうかを確認し、万が一違法コンテンツがアップロードされた場合にも、正当な著作権者を充分に尊重し、著作権侵害の通知を受領後、速やかに削除することを、多数の著作権者を代理する竹書房は求めている。

上記により、Cloudflareに対する損害賠償については最低限にとどめ、今後、著作権侵害を容易には行なえなくなる環境整備への道筋となる判決を強く希望している。加えて、本件に関しては、アメリカの連邦地方裁判所において著作権侵害に基づく命令が発令されており、権利侵害について一定の公的な判断も出ている事案だ。

さらに竹書房は、主に検索結果からの著作権侵害案件などの削除申請を弁護士ドットコムと共同で行なっており、今後も著作権侵害に対して、連携して対応していくと明らかにした。

関連サイト

株式会社竹書房公式サイト
Cloudflare,Inc.公式サイト(海外サイト:英語)

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