◆ゲームの主役は勇者に背を向ける弱小モンスター！
いまやカジュアルゲームに欠かせない存在のひとつである脱出ゲーム。いたるところに散りばめられた謎を解き、閉鎖された空間から脱出するというもので、謎を解いていく達成感が人気の高さへとつながっている。実にさまざまな種類の脱出ゲームが配信されているが、そのなかで一際興味を引いたのが『脱出ゲーム モンスターVS勇者』である。脱出ゲームなのにモンスターとの熱い戦闘も楽しめる!? なんて思っていたら、主人公は弱小モンスター。しかも戦闘どころか、勇者との戦いを放棄して脱出するのが目的だという。う～ん、なんというか予想と全然違うけど……これはこれで面白そう！ ということで、いつもは勇者に狩られる運命である弱小モンスターの脱出劇が幕を開けることとなった。
▲オープニングでは、勇者にビビりまくる弱小モンスターのストーリーが展開。勇者の姿を見た途端、妄想で敗北を思い浮かべるほど弱腰なんです……。
◆ステージクリア型で脱出ゲーム初心者でも遊びやすい！
脱出劇の舞台となるのは塔のような場所。オーソドックスなスタイルのステージクリア型の脱出ゲームとなっていて、１ステージのマップは２画面のみ。そのなかで固く閉ざされた扉を開く方法を探し出し、次のステージへと進んでいくことになる。勇者に追われているという設定ではあるが、特に時間制限などはなく、各ステージともじっくり攻略を楽しめるので安心してほしい。
序盤ステージは、脱出ゲームの基本ともいえる仕掛けのオンパレード。決して難易度は高くないので、これまで脱出ゲームをあまりプレイしたことがない人でも基本をしっかり学びながら難なく進むことができるはずだ。またマップが２画面のみなので、仕掛けの解き方がわからず、広いマップを延々とさまようようなことがないのも、脱出ゲーム初心者にやさしい構造だ。中盤～終盤ステージにかけては、ステージが進むたびに仕掛けの難易度も高くなっていく。なかなか歯応えのある内容となり頭をひねることも多くなるが、そのぶん脱出ゲームの醍醐味であるクリア時の達成感をたっぷり堪能することができるだろう。
▲ステージクリア型の最大の特徴はテンポの良さ。ダラダラと謎を引きずったままプレイすることが少ないので、中断するときもステージの移動時に切りよく止めることができる。ちなみにステージは、全部で19ステージだ。
▲終盤ステージに入ると仕掛けも複雑なものになってくるが、マップは２画面のみ。いたるところをタップして何か変化がないかを確かめよう。
▲すべてのステージで好きなときに謎解きのヒントを閲覧することが可能。さらにヒントでも答えがわからなければ、回答も見ることができるので、初心者でも途中で行き詰ることはない。
◆ステージ間の寸劇がクリア後の充実感を生む！
各ステージの謎解きもさることながら、このゲームで面白かったのがステージが変わるときに展開する弱小モンスターや主人公たちの寸劇。ほんのわずかな演出ではあるが、各キャラクターの特徴や追うものと追われるもののストーリーをうまく描いている。特にストーリー展開に関しては、あっと驚く展開も用意されており、ついつい先が見たくてプレイしてしまうことに。弱小モンスターの運命は？ さらにそれを追う勇者の運命は？ その答えはぜひ自分自身の目で確認していただきたい！
▲弱小モンスターのキャラクター性も寸劇で描かれており、ステージが進むたびに強い愛着を抱くように。脱出ゲームでここまでストーリーが楽しめるのも実に喜ばしい。
