企業向けシステムやサービスの販売が拡大。好調の「めちゃコミ」でもユーザー拡大施策としてアプリ版を提供とWeb版のリニューアルを実施。
インフォコム株式会社(以下、インフォコム)は、2020年3月期第3四半期決算(連結)を1月30日(木)に発表。2020年3月期第3四半期累計期間における業績は、売上高412億円(前年同期比16.0%増)、営業利益58億2700万円(同53.2%増)、経常利益58億4200万円(同51.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益39億7600万円(同46.4%増)だった。
インフォコムグループは、中期経営計画(2017年4月~2020年3月)の基本方針である「成長の追求」と「成長を支える経営基盤の継続的強化」のもと、電子コミックとヘルスケアを重点事業に、M&Aの積極的推進、AIやIoTを活用したビジネス展開などに取り組んでいる。
セグメントごとの経営成績は次のとおり。
ITサービス・セグメント
当第3四半期連結累計期間のヘルスケア事業は、働き方改革への対応に伴い、病院における複雑な勤務状況の管理に有効な就業管理システムの販売が拡大した。
また、手術部門システムにおいては、災害発生時の情報共有を実現するダッシュボード機能を展示会で発表したのに加えて、病院向け事業のアジア展開などを視野に、ヘルスケア領域に特化したベンチャーキャピタルと契約した。
地域包括ケア領域では、介護職向け転職支援サービス「ケアスタイル」のマッチング精度向上などをはかるため、人材紹介事業を展開する株式会社スタッフプラスを連結子会社化した。
企業向けでは、文書管理システム「MyQuick」において、電子契約サービスとの連携やAIによる自動入力に対応し、契約書管理業務の効率化をはかった。さらに、統合業務ソフトウェアパッケージ「GRANDIT」にクラウド基盤(仮想化技術を用いたITインフラ提供サービス)を組みあわせたサービスの提供をスタートした。
上記の結果から、病院向けの好調に加えて企業向けの前倒しもあったことで、売上高は170億3400万円(前年同期比9.4%増)、営業利益は18億8700万円(同253.3%増)となった。
ネットビジネス・セグメント
当第3四半期連結累計期間のネットビジネス・セグメントは、電子コミック配信サービスの広告強化の施策として、テレビコマーシャル放映期間の拡大や、東京ヤクルトスワローズの冠スポンサー試合「めちゃコミックDAY」の実施、「めちゃコミック」の人気作品をリアル書店の売り場で紹介する「めちゃ本屋」を5月と11月に行なった。
また、ユーザー拡大の施策として、若年層をターゲットとした「めちゃコミック」のアプリ版を提供したほか、Web版の機能のリニューアルと「毎日無料連載」を開始した。
海外展開では、韓国の電子コミック事業者の株式会社ピーナトゥーンの連結子会社化と、株式会社アムタスと株式会社パピレスの共同出資による海外事業を目的とした会社を設立した。
上記のことから、ネットビジネス・セグメントは電子コミック配信サービスが好調に推移し、売上高241億6500万円(前年同期比21.2%増)、営業利益39億3300万円(同20.6%増)を計上した。
関連サイト
インフォコム株式会社公式サイト
2020年3月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2020年3月期第3四半期決算補足説明資料