DeNA、ゲーム事業の減収や投資費用の増加で営業損失441億円 2020年3月期第3四半期決算

DeNA

ゲーム事業では既存タイトルを中心とした運営で、ユーザー消費額が前年同期比で減少。オートモーティブや新規事業の成長に向けた投資増加などで利益が大幅減。

株式会社ディー・エヌ・エーは、2020年3月期第3四半期決算(連結)を2月5日(水)に発表。グループの売上収益は911億6200万円(前年同期比3.7%減)、営業損失は441億6100万円(前年同期は85億8300万円の利益)、税引前四半期損失は392億1200万円(前年同期は115億9500万円の利益)、親会社の所有者に帰属する四半期損失は501億7900万円(前年同期は80億700万円の利益)となった。

DeNA決算 決算サマリー

経営成績に関する説明

当第3四半期連結累計期間(2019年4月1日~2019年12月31日)において、売上収益は、前連結会計年度中に譲渡した株式会社ペイジェントや株式会社DeNAトラベルが連結の範囲外になったことや、ゲーム事業の減収等により、前年同期比で減少した。

売上原価・販売費及び一般管理費は、前年同期比で増加した。支払手数料を中心に、譲渡した上記各社に関連する費用は前年同期比で減少。また、既存の事業やサービスに関しては、各種費用の適正化に継続して取り組んできた。

一方、ゲーム事業の成長に向けたマーケティング費用や、好調なスポーツ事業に関する費用、新しい柱の構築を目指した成長投資に関する費用が増加した。

その他の収益関しては2019年10月1日にakippa株式会社の株式を一部譲渡し、関連会社株式売却益31億8500万円を、当第3四半期連結累計期間に計上した。

その他の費用では、ゲーム事業に係るのれんの減損損失をはじめ減損損失を計507億5500万円計上した。

さらに、繰延税金資産の回収可能性に関しても検討した結果、繰延税金資産の一部を取り崩し、法人税等調整額76億3900万円を法人所得税費用に計上した。

今後については、ゲーム事業の収益基盤の強化、新規事業領域における成長投資方針の最適化などを行ない、来期に営業損益を反転させると発表した。

DeNA 今後の方針

セグメント毎の業績は以下。

ゲーム事業
当第3四半期連結累計期間は、新しくリリースしたタイトルが貢献し始めたが、既存タイトルを中心とした運営となり、ユーザー消費額が前年同期比で減少。それにより、業績は前年同期比で減収減益となった。

上記の結果、売上収益は601億1900万円(前年同期比3.8%減)、セグメント利益は89億100万円(同32.6%減)だった。

DeNA ゲーム事業 DeNA ゲーム 消費額

スポーツ事業
横浜スタジアムに関しては、増築や改修が進捗。2019年シーズンからその一部で稼働をスタートした。横浜DeNAベイスターズは、主催試合の入場者数増加や、クライマックスシリーズへの進出により好調に推移した。

なお、前連結会計年度においては、バスケットボールチームの運営事業を、2018年7月1日に承継した。

上記の結果、売上収益は188億4900万円(前年同期比19.4%増)、セグメント利益は37億800万円(同22.6%増)だった。

オートモーティブ事業
当第3四半期連結累計期間は、次世代タクシー配車アプリ「MOV(モブ)」の提供地域や利用拡大に向けた取り組みを中心に、積極的に投資を行なってきた。

上記の結果、売上収益は9億1500万円(前年同期比820.2%増)、セグメント損失は52億6500万円(前年同期は25億100万円の損失)となった。

タクシー

ヘルスケア事業
「MYCODE(マイコード)」や「kencom(ケンコム)」「歩いておトク」をはじめ、ヘルスケアサービスの分野における既存の提供サービスは堅調に推移した。

しかしながら、R&D分野中心に先行投資を行なったことで減収減益となった。

上記の結果、売上収益は12億円(前年同期比23.9%減)、セグメント損失は12億3000万円(前年同期は10億400万円の損失)となった。

新規事業・その他
ソーシャルLIVEサービスをはじめ、中長期での事業ポートフォリオの強化を目指した各種取り組み、EC事業におけるサービスを展開している。

上記の結果、売上収益は102億9300万円(前年同期比32.7%減)、セグメント損失は19億400万円(前年同期は9億8100万円の損失)となった。

DeNA 新規事業

関連サイト

株式会社ディー・エヌ・エー公式サイト
2020年3月期第3四半期決算短信〔IFRS〕(連結)
2020年3月期第3四半期決算説明会資料

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