タカラトミー、ボーイズ商品や年末商戦の苦戦で減収減益 営業利益122億円 2020年3月期第3四半期決算

タカラトミー

「トミカ」や映画関連商品の販売が好調も「トランスフォーマー」「デュエル・マスターズ」の販売が減少。業績予想の下方修正も発表。

株式会社タカラトミー(以下、タカラトミー)は、2020年3月期第3四半期決算(連結)を2月12日(水)に発表した。当期連結累計経営成績は、売上高1319億7700万円(前年同期比6.8%減)、営業利益122億200万円(同19.2%減)、経常利益118億1700万円(同21.3%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益65億9000万円(同36.6%減)だった。

タカラトミー決算

経営成績に関する説明

日本市場については、「トミカ」単品や大人向けの「トミカプレミアム」などの販売が伸長。「プラレール」については、発売60周年の各種企画の効果もあって堅調に推移した。継続展開している「ゾイドワイルド」は10月から放送を開始した新テレビアニメが好評だった。

また、サプライズドール「L.O.L.サプライズ!」が今期も好調な推移したとともに、液晶トイ「すみっコぐらし すみっコさがし」などが人気を集めたほか、映画『トイ・ストーリー4』及び『アナと雪の女王2』関連の商品の販売が伸長した。

一方、ボーイズ商品は販売が大幅に減少した。今期発売5年目を迎える「ベイブレードバースト」が会社の想定以上の販売を維持し長い人気を誇っているが前年同期比で減少したことに加えて、「トランスフォーマー」が前年同期に好調だった映画関連商品販売の反動減で、海外向け輸出が減少したとともに、「デュエル・マスターズ」が競争環境の変化もあって軟調に推移した。

また、4月からテレビアニメの放送を開始したボーイズ新規商品の販売も苦戦している。

TOMY Internationalグループにおいては、日本と連動し企画開発を進めたグローバル大型商品「Rizmo」など、新規商品ラインを展開したが、期待値までは至らず、前期第1四半期まで展開していたキャラクター玩具の販売も終了したことで売上が減少した。

売上高については、「トミカ」や映画『トイ・ストーリー4』『アナと雪の女王2』関連商品などが伸長したが、最大の商戦期である年末商戦において、玩具市場全体が盛り上がりに欠けた。加えて、「ベイブレードバースト」や「トランスフォーマー」の販売減少と、ボーイズ新規商品やグローバル戦略商品「Rizmo」の販売が期待値に届かず、新ヒット商品の創出に至らなかったことで、前年同期比で減収となった。

利益に関しては、販売費及び一般管理費は減少したが売上総利益が伸びず、前年同期比で営業利益は減益となった。経常利益は営業利益の減少に加え、為替差損を計上したことなどで減少した。親会社株主に帰属する四半期純利益については、TOMY Internationalグループにおける、オセアニア子会社ののれんおよび保有する無形固定資産の全額、アメリカ子会社が保有する無形固定資産の一部についての減損損失など19億2100万円の特別損失を計上したことなどで減少した。

2020年3月期連結(2019年4月1日~2020年3月31日)業績予想数値の修正

国内においては、玩具市場の年末商戦の盛り上がりが欠けたことを受けて、売上高は総じて低調に推移した。このような中、ボーイズ商品の新規商品販売の苦戦に加えて、トレーディングカード市場における競争環境の変化もあり「デュエル・マスターズ」が軟調に推移している。ガールズ商品においては、「リカちゃん」が誕生50周年から2年にわたって好調だった反動もあり、当期は当初の計画を下回って推移している。

さらに、グローバル戦略商品として市場投入した「Rizmo」の販売が苦戦するとともに、TOMY Internationalグループにおいても複数の新規商材を投入したが、販売は期待値に届かない状況が続いている。また、中国を中心とした新型コロナウイルス感染症の拡大による影響も踏まえ、売上高、営業利益、経常利益が、前回発表した予想を下回る見込みになった。

親会社株主に帰属する当期純利益については、上記の理由に加え、TOMY nternationalグループにおける、オセアニア子会社ののれん及び保有する無形固定資産の全額ならびにアメリカ子会社が保有する無形固定資産の一部についての減損損失など、2020年3月期第3四半期会計期間において特別損失を19億1700万円計上することから、予想を下回ることになった。

タカラトミー 業績予想

関連サイト

株式会社タカラトミー公式サイト
2020年3月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
通期業績予想の修正に関するお知らせ

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