年末商戦の苦戦から各事業の滞留在庫で評価損失を計上。「一番くじ」や「ポケカ」などコンビニエンスストア向け商品は好調。
株式会社ハピネット(以下、ハピネット)は、2020年3月期第3四半期決算(連結)を2月12日(水)に発表した。当第3四半期連結累計期間の売上高は1815億9000万円(前年同期比5.1%減)、営業利益は30億2500万円(同38.0%減)、経常利益は29億7400万円(同37.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は17億1000万円(同43.7%減)となった。
経営成績に関する説明
ハピネットグループは、年末商戦において各事業の売上が低調に推移したことや、それに伴う滞留在庫により評価損失を計上した。さらに、物流費の増加や新基幹システムの一部稼働に伴う減価償却費の発生などによる販売費及び一般管理費が増加したことで、売上高と利益面が共に前年同期の業績を下回った。
また、ハピネット設立50周年記念費用を特別損失に計上している。
各事業の業績は以下。
玩具事業
BANDAI SPIRITSの「一番くじ」関連商品や、トレーディングカード「ポケモンカードゲーム」関連商品など、コンビニエンスストア向け商品が好調に推移し、売上高は前年同期を上回った。
しかしながら、最大の商戦期である年末商戦において、主力のキャラクター玩具が低調に推移し、在庫の評価損失が発生したことで、利益は前年同期を下回った。
上記の結果、売上高は640億4800万円(前年同期比3.9%増)、セグメント利益は15億4400万円(同38.1%減)となった。
映像音楽事業
大きなヒット商品に恵まれず、好調だった前年同期と比較してパッケージ市場全体が厳しい環境で推移した。また、メーカー部門で出資作品が低迷したことで減収減益となった。
上記の結果、売上高は537億200万円(前年同期比15.5%減)、セグメント利益は5億8100万円(同47.5%減)となった。
ビデオゲーム事業
Nintendo Switch関連商品が引き続き好調に推移した。
『ポケットモンスター ソード・シールド』などのヒット商品があったが、その他ゲーム機のハード及びソフトが低調に推移し、売上高は前年同期よりも減少した。
利益面においても販売促進費が増加したことなどで低調に推移した。
上記の結果、売上高は491億6800万円(前年同期比4.3%減)、セグメント利益は7億4300万円(同29.3%減)となった。
アミューズメント事業
カプセル玩具は、大型商業施設など、集客が見込めるロケーションで自動販売機の設置を増やしたことや、イベント販売を積極的に行なったことで好調に推移した。一方で、カードゲーム機が低調に推移したため、売上高は前年同期比で横ばいとなった。
利益面については、滞留在庫の評価損失の計上で前年同期を下回った。
上記の結果、売上高は146億7100万円(前年同期比0.0%増)、セグメント利益は11億3400万円(同6.1%減)となった。
関連サイト
株式会社ハピネット公式サイト
2020年3月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2020年3月期第3四半期決算補足資料