神戸市、NTT西日本らと地域課題へのeスポーツ活用に関する連携協定を締結 高齢者の健康管理にも活用

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withコロナ時代の解決法のひとつとしてeスポーツを活用。新たなコミュニケーションやビジネスの手法としての可能性を探る。

神戸市と西日本電信電話株式会社兵庫支店(NTT西日本)、株式会社PACkageの3者は、7月17日に兵庫県神戸市のeSPORTSアリーナ三宮で共同会見を開催し、「withコロナ時代におけるeスポーツによる地域課題解決に向けた連携協定」を締結したことを発表した。

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これの協定によって、eスポーツが新たなコミュニケーションやビジネスの手法となるのかの可能性を探り、地域課題解決・産業振興につなげる全国初のeスポーツプロジェクトに取り組んでいくという。

プロジェクトの具体的な活動としては、eスポーツに関するWEBセミナーの開催、高齢者や子供へのeスポーツ活用の実証実験、神戸市内のeスポーツコミュニティの醸成、eスポーツの魅力を伝える動画配信などがあげられ、これらの取り組みを通じて、eスポーツと地域課題を結び付けられる街にするための土壌を形成するのが狙いだ。

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共同会見では、神戸市企画調整局つなぐラボの特命係長 長井伸晃氏より「生活スタイルや経済活動が、withコロナの時代に対応したものへの変化が求められている」とプロジェクトの背景が述べられ、「コロナ禍の日本において、eスポーツが社会的・経済的合理性を持ち得るのか、その最適解を探る」ことを目的に、令和4年の3月までを区切りとして様々な実証事業を行なってeスポーツの可能性を探っていくようだ。

質疑応答では、高齢者に対するeスポーツへの取り組みのハードルの高さなどを心配する声もあったが、「将棋や囲碁といった馴染みのある競技からはじめることで、オンラインコンテンツに慣れてもらい、家族などと一緒に楽しめるようなタイトルをすすめていきたい」とのこと。具体的なタイトルとしては、株式会社セガの「ぷよぷよ」があげられたが、その他タイトルについても複数のゲーム企業と協議中とのことだった。

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事業化に関しては、現段階ではビジネスモデルがみえていないとしながらも、シニア層の介護レクリエーションにeスポーツを活用することで、平常時とeスポーツ体験時でバイタルデータや操作ログを記録し、それらを活用した健康増進などをあげていたが、今後もスタートアップも含めた様々な企業からもアイデアを募り、幅広い可能性を追っていきたいとのことだ。

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神戸市公式ページ

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