売上12%増も、研究開発を本格化したことで赤字。VR・AR・飲食店向けクラウドサービスなど次世代サービスを狙う。
サン電子株式会社(以下、サン電子)は、平成30年3月期第2四半期決算を11月10日(金)に発表。平成30年3月期第2四半期の連結業績に関しては、売上高126億3900万円(前年同期比12.1%増)、営業損失7億3800万円、経常損失7億6300万円、親会社株主に帰属する四半期純損失は6億700万円となった。
経営成績に関する説明
サン電子は、IoT、ARなどの最新技術やビッグデータ等を活用していく社会的な流れの中、将来の成長、競争力の強化に向け、藤田保健衛生大学と共にスマートグラスと業務ソフトウエアをワンストップで提供する「AceReal」を用いて、実際の教育現場での環境を模した実証テストと当該結果のフィードバックを反映しながら、医学教育現場に貢献できるソリューションの開発をはじめ、PlayStationVR向けに「DARK ECLIPSE(ダークエクリプス)」の開発等を行なっているとのこと。
平成30年3月期第2四半期連結累計期間の連結業績に関して、売上高は、主力事業のモバイルデータソリューション事業とエンターテインメント関連事業の売上高が前年同期を上回り126億3900万円(前年同期比12.1%増)となった。
利益については、モバイルデータソリューション事業における販売人件費及び研究開発費の増加並びにAR、VR、飲食店向けクラウドサービス等の新規事業に関連する研究開発費の増加等により、営業損失7億3800万円(前年同期は6500万円の損失)、経常損失7億6300万円(前年同期は1億9000万円の損失)となった。
また、遊休資産となっていたIPアドレスの売却による権利譲渡収入1億400万円を特別利益に計上したこと等により、親会社株主に帰属する四半期純損失は6億700万円(前年同期は2億3800万円の損失)となった。
セグメント毎の業績は、以下。
モバイルデータソリューション事業
売上高は、前年同期比で現地通貨ベースでモバイルライフサイクル事業は前年同期並みとなったとのこと。一方、デジタル・インテリジェンス事業における製品・サービスの販売が好調に推移したことにより、円ベースでは円安の効果もあり、増収となったと発表。
セグメント利益は、売上は増加したが、販売人件費や研究開発費の増加によって損失となった。
エンターテインメント関連事業
売上高は、前年同期に比べ、遊技機メーカー向けの部品販売が上回ったことにより増収。
セグメント利益は、ホールシステム事業において、付加価値の低い売上の割合が多いこともあり減益となった。
その他事業
売上高は、M2M通信機器の販売減少により、前年同期を下回ったとのこと。
セグメント利益は、売上高の減少に加え、新規事業の「AceReal」「DARK ECLIPSE」の開発等、将来の事業成長に向けた研究開発活動を本格化したことによる開発費用の増加により、損失幅が拡大した。
平成30年3月期第2四半期(累計)連結業績予想に関しては、エンターテインメント関連事業の新機種に係るパチンコ制御基板の販売が好調に推移したことにより、売上高、営業利益、経常利益が当初の計画より上回ることになったことなどもあり、修正を発表した。
関連サイト
サン電子株式会社公式サイト
2018年(平成30年)3月期第2四半期決算短信
連結業績予想数値と実績値の差異及び通期業績予想の修正に関するお知らせ