ゲーム事業は既存タイトルの売上減少と投資で減収減益。メルカリ上場に伴う株式売却で営業利益が前期比3740%増。
ユナイテッド株式会社(以下、ユナイテッド)は、平成31年3月期第1四半期決算を8月3日に発表した。当期連結経営成績は、売上高156億6200万円(前年同期比381.2%増)、営業利益123億4900万円、経営利益123億4300万円、親会社株主に帰属する四半期純利益83億1700万円となった。
経営成績に関する説明
ユナイテッドグループは、今後も市場の成長が見込まれるスマートフォン広告に特化した「アドテクノロジー事業」「コンテンツ事業」を中心に積極的に投資行ない、売上高・営業利益を拡大するため事業を展開。
当第1四半期連結累計期間においては、アドテクノロジー事業は売上高減少トレンドが続き減収減益、ゲーム事業は既存タイトルの売上逓減と新規タイトルリリースに向けた開発投資の本格化により減収減益、コンテンツ事業はキラメックス株式会社(以下、キラメックス)をはじめとしたグループ会社が好調。しかしながら、新規事業への先行投資が増加したことで、増収減益となった。インベストメント事業では、投資先の上場に伴う株式売却による売上、営業利益を計上した。
以上の結果、売上高は156億6200万円(前年同期比381.2%増)、営業利益は123億4900万円(同3740.5%増)、経常利益は123億4300万円(同3747%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は83億1700万円(同4223.1%増)となった。
セグメント別の説明は、以下の通り。
アドテクノロジー事業
DSP(広告主向け広告配信プラットフォーム)『Bypass(バイパス)』、動画広告プラットフォーム『VidSpot(ビッドスポット)』、及びSSP(メディア向け広告管理プラットフォーム)『adstir(アドステア)』などを提供。
市場環境の変化により、主力事業であるadstirの売上高が減少。Bypassにおける特定業種での出稿量減少などで売上高減少により、減収減益となった。
上記の結果、売上高は14億6300万円(前年同期比21.8%減)、セグメント損失は4900万円(同2億3500万円減)となった。
ゲーム事業
スマートフォン向けアプリで提供するゲームからの課金収入を事業の柱に、既存タイトルの『クラッシュフィーバー』や『CocoPPa Play(ココッパプレイ)』に加え、上半期中のリリースを目指した新規タイトル『東京コンセプション』などを開発中。
『クラッシュフィーバー』のリリース後の経年による売上高の減少や、『東京コンセプション』などの新規タイトルの開発投資が増加したことで、減収減益となった。
上記の結果、売上高は3億9100万円(前年同期比13.7%減)、セグメント利益は6900万円(同40.7%減)となった。
コンテンツ事業
スマートフォン向けアプリやWEBサイトを通してユーザーにコンテンツを提供。株式会社Smarprise(以下、Smarprise)、キラメックス、フォッグ株式会社、株式会社アラン・プロダクツについては、「成長期待事業群」と位置づけて事業の育成を行なっている。また、メール広告などのデータベースマーケティング事業、スポーツマーケティング事業、キャリアマーケット向けアプリ事業を「安定収益事業群」とし、安定的な利益貢献を期待する事業と位置づけている。
Smarpriseやキラメックスをはじめとした子会社が安定して成長を継続し、増収となった。セグメント利益は、安定成長により得られた利益を新たな事業への投資や、規模拡大による人件費等のコストに充てたため減益となった。
上記の結果、売上高は9億1100万円(前年同期比2.0%増)、セグメント損失は3300万円(同1億9000万円減)となった。
インベストメント事業
主にシード/アーリーステージを中心としたベンチャー企業への投資を提供。
当第1四半期連結累計期間は、投資先の株式会社メルカリの上場に伴う株式売却益を計上したことの影響を受けて、売上高は129億100万円(前年同期比28978.4%増)、セグメント利益は127億9100万円(同41608.5%増)となった。
その他事業
その他は、報告セグメントに含まれない事業セグメント。
仮想通貨取引関連事業の開業準備についてのコストが先行し、セグメント損失4600万円(前年同期はなし)となった。
連結業績予想は、売上高と営業利益が増収総益の計画だか、現時点で合理的に予想することが困難なことから非開示。合理的に予想することが可能になった段階で、開示する予定だ。
関連サイト
ユナイテッド株式会社公式サイト
平成31年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2019年3月期 第1四半期決算説明資料