「パワプロ」「ウイイレ」「遊戯王」など人気シリーズが各種施策で利益に貢献。海外向けに展開するカジノ関連事業も好調。
株式会社コナミホールディングス(以下、コナミ)は2019年3月期第3四半期決算を1月31日(木)に発表した。当期連結経営成績については、売上高は1926億3100万円(前年同期比7.8%増)、営業利益は394億4000万円(同2.4%増)、税引前四半期利益は391億8600万円(同2.8%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は272億1500万円(同4.5%増)だった。
経営成績に関する説明
コナミグループにおける当第3四半期連結累計期間に関しては、デジタルエンタテインメント事業において、サッカーや野球コンテンツの各シリーズタイトルが堅調に推移したことで、主力タイトルの販売が好調であったアミューズメント事業の反動があった前年同期と比較しても、売上高と営業利益ともに上回る結果となった。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は1926億3100万円(前年同期比7.8%増)、営業利益は394億4000万円(同2.4%増)、税引前四半期利益は391億8600万円(同2.8%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は272億1500万円(同4.5%増)となった。
セグメント毎の業績は以下。
デジタルエンタテインメント事業
モバイルゲームについては、グローバル市場において、大型アップデートを実施した『ウイニングイレブン 2019(海外名:PRO EVOLUTION SOCCER 2019 以下、ウイイレ2019)』が好評を博し、『遊戯王 デュエルリンクス』が第2四半期のアップデート以降、多くのユーザーに楽しまれている。
国内市場では、配信から3周年を迎えた『プロ野球スピリッツA(エース)』の売上が伸長。また『実況パワフルプロ野球』『実況パワフルサッカー』も配信開始からそれぞれ4周年、2周年を迎え、各種施策により好調に推移した。
カードゲームでは、2019年2月に発売から20周年を迎える「遊戯王オフィシャルカードゲーム」の記念プロジェクトとして、20周年にふさわしい商品展開などの施策で、さらなる活性化をはかる。
家庭用ゲームでは、『ウイイレ2019』のオンラインモード「myClub」が、発売直後から好調な推移を継続している。eスポーツの取り組みとしては、『ウイイレ2019』のeスポーツ世界選手権「PES LEAGUE WORLD TOUR 2019」のオンライン予選をスタートし、欧州と南米では最初のシーズンの地域決勝が開催された。
野球コンテンツでは、一般社団法人日本野球機構と共同で、「実況パワフルプロ野球2018」を競技タイトルにしたプロ野球eスポーツリーグ「eBASEBALL パワプロ・プロリーグ」のeペナントレース、eリーグ代表決定戦を開催。選手と会場が一体となって盛り上がる熱戦の様子が、ライブ配信により多くの視聴者に届けられた。
また、第73回国民体育大会「福井しあわせ元気国体」の文化プログラムにて、「実況パワフルプロ野球」シリーズを使用したeスポーツ大会が開催された。
上記の結果、売上高は1058億600万円(前年同期比18%増)、セグメント利益は322億8600万円(同8.5%増)だった。
アミューズメント事業
ビデオゲームでは、オンライン対戦麻雀ゲーム「麻雀格闘倶楽部」シリーズの最新作『麻雀格闘倶楽部 GRAND MASTER』や、「ボンバーマン」のゲーム性をベースにチームバトルの要素を加えたオンライン型陣取り合戦『ボンバーガール』の稼働が好調しているほか、本格プロ野球カードゲーム『BASEBALL COLLECTION』が順次稼働している。
メダルゲームでは、「ボンバーマン」をテーマに、最大8人同時プレーが可能な『ボンバーマン・ザ・メダル』が稼働をスタート。また、抽選型メダルゲーム「カラコロッタ」シリーズの最新作『カラコロッタ 太陽とひみつの島』やビデオシングルメダルマシン「FEATURE PREMIUM」シリーズの最新作『OLYMPOS GATE』『TwinkleDrop DINNER』も稼働を開始した。
「戦国コレクション」シリーズでは、最新作『戦コレ![泰平女君]徳川家康』を販売した。
当第3四半期連結累計期間においては、好評を博した『GI優駿倶楽部』の前年同期におけるリピート販売の反動減少の影響が生じている。
上記の結果、売上高は181億7900万円(前年同期比8.2%減)、セグメント利益は51億8600万円(同20.3%減)となった。
ゲーミング&システム事業
スロットマシンでは、『Concerto Crescent(コンチェルト クレセント)』や『Concerto Stack(コンチェルト スタック)』をはじめとする「Concerto」シリーズにおいて、65インチの4KウルトラHDディスプレイが特徴の最新筐体『Concerto Opus(コンチェルト オーパス)』を市場に投入した。
また、コナミグループのアミューズメントマシンで培った経験や技術を活用したフィールド付競馬マルチステーション機『Fortune Cup(フォーチュン カップ)』の設置も進行し、新エンタテインメントの提供により、市場の活性化を行なった。
パーティシペーションでは、「Concerto」シリーズを主力に、プレミアム商品となるリンクドプログレッシブの『Smash Smash Festival(スマッシュスマッシュフェスティバル)』や、追加ベットでクレジットボーナス、ホイールボーナス、または、ジャックポット抽選への当選確率が高まる新しいゲームルール『Strike Zone(ストライクゾーン)』向けのゲームタイトルなど、ゲームラインアップの拡充に努めた。
カジノマネジメントシステム「SYNKROS(R)」では、海外を就航する大型クルーズ船内のカジノ施設への導入が引き続き順調に推移した。
上記の結果、売上高は219億4600万円(前年同期比6.2%増)、セグメント利益は30億5100万円(同14.6%増)となった。
スポーツ事業
フィットネスについては、“自分史上最高の後ろ姿”がコンセプトの自社開発プログラム「BeautyHip」の展開や、新しい利用者向けのトレーニングのサポート、カウンセリング、効果測定を通して、利用者への最適な利用方法を提案することで、長く続けることの大切さを訴求するプラン「スタート応援会員」を新設した。
あわせて、2018年にリニューアルオープンをした「コナミスポーツクラブ 栄」をはじめ、施設リニューアルによる施設環境の整備やトレーニングプログラムの展開を引き続き推進し、快適なフィットネスライフを提供するためのサービス向上に取り組んだ。
スクールでは、「卓球スクール」を新たに15施設で開講したほか、「コナミスポーツクラブ 府中」でのスイミングスクールの新規開講、世界陸上メダリストの為末大氏がプロデュースするランニングメソッドを取り入れた「走り方を学ぼう!かけっこ教室」を開催するなど、スクールの拡充の向けた展開を進行した。
スポーツ関連商品では、コナミスポーツクラブブランドで展開する「コナミスポーツクラブ オリジナル」商品や、「コナミスポーツクラブ セレクション」として展開中のブランド商品のラインアップの拡充、オンラインショップのデザインの刷新など、使いやすさやサービスの向上に努めた。
当第3四半期連結累計期間については、旧施設の退店による影響のほか、度重なる自然災害の影響、フィットネスマシンリニューアルを含む既存施設の環境整備や新規スクール展開のための先行投資などにより売上高とセグメント利益が減少した。
上記の結果、売上高は479億1200万円(前年同期比3.6%減)、セグメント利益は25億4300万円(同15.8%減)となった。
関連サイト
株式会社コナミホールディングス公式サイト
2019年3月期 第3四半期決算短信〔IFRS〕(連結)
2019年3月期第3四半期 決算発表資料