ブロードメディア、利益率の高いコンテンツ事業の好調で大幅増益 営業利益3.7億円 2020年3月期第3四半期決算

コンテンツ事業の教育サービスの好調で増収増益。クラウドゲーム「Gクラスタ」などゲーム事業は赤字が縮小。

ブロードメディア株式会社(以下、ブロードメディア)は、2020年3月期第3四半期決算(連結)を1月30日(木)に発表。当期連結累計経営成績については、売上高84億3373万円(前年同期比1.6%増)、営業利益3億7677万円(同1093%増)、経常利益は4億8120万円(同601.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は3億5017万円(前年同期は3991万円の損失)だった。

ブロードメディア 決算

当第3四半期連結累計期間における売上高は、「放送」や「ネットワーク」セグメントが減収となったが、他のセグメントが増収となったことで前年同期で増加した。

営業利益については、「スタジオ」や「ネットワーク営業」が損失を計上したが、「技術」や「コンテンツ」が好調に推移した。また、前年同期に発生した連結子会社の株式会社釣りビジョン(以下、釣りビジョン)の架空取引被害に関連する費用約1億5000万円がなかったことにより、営業利益は大幅に増加した。

経常利益は営業利益の増加に加えて、持分法による投資利益や受取保険金を計上したことなどが主な要因で増加した。

親会社株主に帰属する四半期純利益については、子会社における税金費用や非支配株主に帰属する四半期純利益が増加した一方で、釣りビジョンにおいて架空取引被害に関する損害賠償請求訴訟の一部について和解が成立し、特別利益1億2270万円を計上したことや、過年度地方税の還付があったことなどの影響で、利益を計上した。

決算概況

コンテンツ、放送、スタジオ、技術、ネットワーク営業など、セグメント毎の業績は以下。

コンテンツ
クラウドゲームサービスやデジタルメディアサービス、教育サービスでセグメントが構成されており、テレビやPC向けの動画配信、スマートフォンやタブレット向けのコンテンツ配信、広域通信制高校にいたるまで、広範な事業を展開している。

教育サービスは、入学生徒数が過去最高となったことで、増収増益となった。

デジタルメディアサービスは、広告収入やVODサービスが好調に推移したことで黒字展開を果たし、「Gクラスタ」などクラウドゲームサービスにおいてはコストの抑制などで営業損失が縮小した。

上記により、売上高は22億3764万円(前年同期比26.6%増)、営業利益は2億231万円(同480.3%増)となった。

放送
釣り専門番組「釣りビジョン」の制作、BS・CS放送及びケーブルテレビ局などあての番組供給事業を行なっている。

視聴料収入が減少傾向にあることから減収となったが、継続して取り組んでいるコスト削減効果により増益となった。

上記の結果、売上高は20億9828万円(前年同期比4.3%減)、営業利益は2億3006万円(同56.4%増)となった。

スタジオ
映画やドラマ等の映像作品の調達、日本語字幕・吹替制作、作品の配給、販売を行なっている。

制作事業は受注が増加し、増収増益となった。

一方、番組販売事業は、テレビ局向け番組販売が増加したものの、原価率が上昇した。映画配給事業では、苦戦が続き赤字幅が拡大した。それらの要因により、売上高は増加したが、営業損失は拡大した。

上記の結果、売上高は18億2000万円(前年同期比9.0%増)、営業損失6482万円(前年同期は3196万円の損失)となった。

技術
デジタルシネマサービス、CDN(コンテンツ・デリバリー・ネットワーク)サービス、ホテルの客室、会議室へのインターネットサービス、その他ソリューションサービスを提供している。

CDNサービスの既存顧客向けの新たなソリューションやサービス拡大などにより、増収増益となった。

上記の結果、売上高は21億6244万円(前年同期比11.8%増)、営業利益は3億7099万円(同15.4%増)だった。

ネットワーク営業
ブロードバンド回線(SoftBank 光、SoftBank Air)やISPサービス、携帯電話サービスなどの販売代理店として、通信回線販売業者などを通じて販売活動を行なっている。

ブロードバンド回線の販売の苦戦が続いていることに加え、事業の再構築に時間を要していることから、売上高が大幅に減少し、営業損失を計上した。

上記の結果、売上高は1億1534万円(前年同期比84.3%減)、営業損失は1525万円(前年同期は2401万円の営業利益)だった。

関連サイト

ブロードメディア株式会社公式サイト
2020年3月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2019年度第3四半期決算概況