ソニー、ゲームや音楽分野の不調で減収減益 営業利益8100億円 2020年3月期第3四半期決算

ソニー

PS4本体やゲームソフトの販売減少でゲーム分野は大幅な減収減益。音楽分野は増収も『FGO』の売上減で営業利益が大幅減。

ソニー株式会社は、2020年3月期第3四半期決算(連結)を2月4日(水)に発表した。当期連結累計経営成績は、売上高6兆5111億4500万円(前年同期比0.4%減)、営業利益は8100億1200万円(同0.2%減)、税引前四半期純利益8034億3300万円(同10.6%減)、株主に帰属する四半期純利益5695億4700万円(同31.2%減)だった。

ソニー 決算 決算要因 ソニー セグメント別

経営成績に関する説明

ゲーム&ネットワークサービス(G&NS)分野の売上高に関しては、プレイステーション4のハードウェアの販売数減少や、自社制作以外のゲームソフトの減収、為替の影響により、1兆5440億円(前年同期比17%減)と大幅な減収となった。

営業利益についてはプレイステーションプラスの増収があったものの、自社制作以外のゲームソフトの減収の影響により、1922億円(前年同期比23%減)だった。

ソニー ゲーム

音楽分野に関しては、ゲーム『Fate/Grand Order』の減収などの影響で映像メディア・プラットフォームが減収したものの、EMIの連結子会社化等による音楽出版や、ストリーミング配信の売上増加などによる音楽制作の増収により、売上高は6385億円(前年同期比7%増)だった。

利益面では、EMIの子会社化による再評価益1169億円を計上したが、同社の株式取得に伴って発生した持分法投資損失52億円などもあり、営業利益は1120億円(前年同期比47%減)と大幅な減益となった。

ソニー 音楽

映画分野については、前年同期に上映された映画「ヴェノム」の好調の反動による劇場興行収入の減少や、テレビ向けライセンス収入とホームエンタテインメント売上の減少などにより、前年同期比で減収。一方で、テレビ番組制作では、テレビドラマシリーズ「ザ・クラウン」シーズン3によるライセンス収入、アメリカにおけるカタログ作品のテレビ向けライセンス収入が増加した。それにより、売上高は6827億円(前年同期比2%減)、営業利益は451億円(同64%増)となった。

ソニー 映画

その他の分野については、エレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション(EP&S)分野が売上高1兆6278億円(前年同期比12%減)、営業利益1468億円(同27%増)、イメージング&センシング・ソリューション(I&SS)分野が売上高8394億円(同22%増)、営業利益2011億円(同62%増)、金融分野が金融ビジネス収入1兆1213億円(同31%増)、営業利益1175億円(同0%減)、その他の分野が売上高2108億円(同23%減)、営業利益205億円(同79%増)だった。

※2月10日、記事の表記で誤っていた箇所を修正いたしました。ご了承ください。

関連サイト

ソニー株式会社公式サイト
2020年3月期第3四半期決算短信〔米国基準〕(連結)
2020年3月期第3四半期決算説明会資料

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