映像システム事業で、ハイスピードカメラが欧米を中心に売れ行き好調で収益に大きく貢献。
株式会社IMAGICA GROUP(以下、IMAGICA GROUP)は、2020年3月期第3四半期決算(連結)を2月5日(水)に発表した。当第3四半期連結累計期間におけるグループの業績は、売上高674億500万円(前年同期比6.3%増)、営業利益3億5700万円(前年同期は営業損失6億9100万円)、経常損失3億1000万円(前年同期は経常損失6億8500万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益8億1500万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失3億700万円)だった。
経営成績に関する説明
IMAGICA GROUPは、グループを取り巻く成長機会と経営課題を踏まえて、グループの構造改革を加速し、成長と収益性が伴ったバランスのある事業ポートフォリオの構築を目指して、新中期経営戦略「総合力2021」を策定した。
2020年3月期は、この中期経営戦略に基づいて、収益体質立て直しの年として「映像を軸にグループ総合力を発揮」することを基本方針に事業を展開している。
映像コンテンツ事業
当第3四半期連結累計期間の上期には、実写、アニメともに劇場映画作品の制作規模の拡大と件数が前年同期比で増加した。また、テレビCMや音楽ライブ収録も大型を含む案件数が好調に増加したことで増収となった。当第3四半期においては、テレビアニメシリーズの制作数減少や映画作品等の第4四半期以降への期ずれがあった。
営業利益については、映画作品の製作委員会への出資に対する評価損等により、営業損失を計上している。
上記の結果、売上高は200億3800万円(前年同期比22.7%増)、営業損失は2億300万円(前年同期は営業損失1億4900万円)だった。
映像制作サービス事業
当第3四半期連結累計期間は、映像コンテンツのポストプロダクション並びにE2E(※)サービス分野において、デジタルシネマサービスが順調に進捗し、映画やアニメ向けなどのポストプロダクションサービスが堅調に推移したことで売上は前期並みとなったが、原価コントロールが貢献したことで、利益の改善が続いている。
一方、人材サービス分野では、連結子会社1社の売却やデジタルコンテンツ事業拡充への投資などにより、前期と比べて減収減益になった。
上記の結果、売上高は192億4900万円(前年同期4.1%減)、営業利益は1億8300万円(同7.5%増)となった。
※E2Eサービス:End to End。劇場映画やテレビドラマ作品などの映像コンテンツを編集等により作品として完成させた後に提供するサービス全般を指し、主にローカライズ(吹替、字幕付)とディストリビューションを統合したサービスのこと。
メディア・ローカライゼーション事業
当第3四半期連結累計期間の売上高については、欧州地域のテレビ番組向けローカライズの不調と連結子会社2社の売却により減収となった。しかしながら、利益率の高い制作案件の好調とともに、制作体制の見直しによる固定費削減を進めたことで、売上の減少影響を抑制して損益が改善した。
2019年4月より持分法適用関連会社となったPixelogic Holdings, LLCと連携し、新規映像配信プラットフォーム向け等の受注増の取り組みを継続している。
上記の結果、売上高は165億1600万円(前年同期比9.5%減)、営業損失は7億2900万円(前年同期は営業損失12億1100万円)だった。
映像システム事業
当第3四半期連結累計期間における業績は、映像システム分野で上期に計上した放送局向け大型案件に加え、各案件の納品を順調に進めた。また、CMオンライン送稿システムもマーケットニーズの拡大もあって、販売を順調に伸ばしている。
イメージング分野においても、ハイスピードカメラ新製品販売が、欧米で好調に推移したことで、映像システム事業全体でも大幅な増収増益を達成した。
上記の結果、売上高は127億8400万円(前年同期比27.4%増)、営業利益は14億7800万円(同79.8%増)となった。
関連サイト
株式会社IMAGICA GROUP公式サイト
2020年3月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2020年3月期第3四半期決算説明資料