ワンダーコーポレーション、イベントなどコト事業の強化とコスト改善で営業利益12億円 2020年3月期決算

ワンダーコーポレーション

事業構造転換に向けてトレーディングカード専門店やエンターテインメントレストランなどを新規出店。

株式会社ワンダーコーポレーション(以下、ワンダーコーポレーション)は、2020年3月期決算(連結)を5月29日(金)に発表した。当連結会計年度の売上高は612億700万円、営業利益は12億7700万円、経常利益は13億600万円、親会社株主に帰属する当期純利益は9億7800万円だった。

なお、2019年3月には決算期変更に伴い、13か月の変則決算だったことから、前期比増減率は記載していない。

ワンダーコーポレーション決算

経営成績に関する説明

当社グループにおける当連結会計年度末の店舗数については、WonderGOO事業66店舗(内、FC7店舗)、WonderREX事業32店舗(内、FC2店舗)、TSUTAYA事業82店舗、新星堂事業79店舗、その他事業12店舗(内、FC7店舗)、 合計271店舗となった。

利益については、本社移転や本部人員配置の適正化をはじめとしたコスト改善を行なったことで増加した。

セグメント毎の業績は以下。

WonderGOO事業
エンターテインメント市場全体における新作ゲームソフトや音楽ソフト販売の低調を受けて、厳しい状況が続いているが、不採算店舗8店舗の閉鎖や売場効率化に伴う改装を行なったことで、業績は堅調に推移した。

また、仕入型小売業からの脱却をはかるため中期方針「モノからLIVE」を掲げて、既存パッケージ販売だけでなくコト事業の強化に取り組んだ。それにより、大型デュエルスペースを併設したトレーディングカード専門店の「DuelStade Ganryu」を3店舗出店、エンターテインメントレストラン「チーズチーズカフェ」の出店、既存店舗へのリユース業態の導入を4店舗実施するとともに、空きスペースの転貸を実施することで、収益の改善をはかった。

上記の結果、売上高は290億5000万円、営業利益8億1300万円となった。

WonderREX事業
買取の強化を目的に、自社鑑定士によるイベント型買取鑑定会を定期的に実施するとともに、出張や宅配、引越買取を強化することで良質な在庫確保につとめた。

また、北関東を中心としたロードサイド型店舗の出店から都心立地への出店戦略に変更することで、事業拡大を加速した。具体的にはブランドリユース専門店として東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県の大型商業施設に6店舗を出店した。

上記の結果、売上高は80億4600万円、営業利益は2億2900万円だった。

TSUTAYA事業
主力である映像・音楽レンタル部門が、スマートフォンを中心としたコンテンツ配信サービスなどの影響を受けて、厳しい状況が続いている。これに対して、サブスクリプション型サービスのTSUTAYAプレミアムの獲得促進など、安定的な収益確保施策を進めた。

また、レンタル市場の縮小均衡が今後も継続することが予想されるなか、映像・音楽レンタル中心の事業構造からの転換をはかるため、トレーディングカード専門店「バトロコ」を2店舗出店した。不採算店舗に関しては6店舗閉店して収益改善につとめた。

上記の結果、売上高は134億5600万円、営業利益1億1400万円となった。

新星堂事業
人気アーティストによる大型タイトルの販売と、不採算店舗の20店舗閉鎖、既存店舗の改装、イベント事業の強化を行なったことで、収益が改善した。具体的には「モノからLIVE」の中期方針のもと、イベント特化型店舗「エンタバシブヤ」の出店や次世代型新星堂店舗モデルとしてイベント企画や、POP UP STOREを併設した店舗の出店と改装を実施した。

また、従来の大型商業施設でのリリースイベントに加え、ライブハウスなどでの自主企画イベントに取り組み、収益改善につとめた。

上記の結果、売上高は97億8000万円、営業利益1億5600万円となった。

関連サイト

株式会社ワンダーコーポレーション公式サイト
2020年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)

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