ソニー、新作ゲームが業績をけん引し営業利益2283億円 2021年3月期第1四半期決算

ソニー

新型コロナウイルス感染症の影響で音楽分野と映画分野が苦戦。ゲームに関しては新作タイトルやPS Plusの貢献で増収増益に。

ソニー株式会社は、2021年3月期第1四半期決算短信(連結)を8月4日(水)に発表した。当期連結経営成績は、売上高1兆9689億1900万円(前期比2.2%増)、営業利益は2283億9500万円(同1.1%減)、税引前四半期純利益3199億1900万円(同38.5%増)、株主に帰属する四半期純利益2332億5100万円(同53.3%増)だった。

ソニー 決算 ソニー 業績 ソニー 業績要因

経営成績に関する説明

ゲーム&ネットワークサービス(G&NS)分野は、『The Last of Us Part II』『Ghost of Tsushima』などのゲームソフトウェアや、プレイステーションプラス(以下、PS Plus)による大幅な売上増加で、売上高6061億円(前年同期比32.4%増)と大幅な増収となった。

営業利益についても、コストの増加があったが、ゲームソフトウェアやPS Plusの売上増加により、1240億円(前年同期比68.0%増)と大幅な増益になった。

ソニー ゲーム

音楽分野に関しては、新型コロナウイルス感染症の影響で音楽制作及び音楽出版ではパッケージメディアの販売減少、楽曲ライセンス収入の減少があったことに加え、日本の映像メディア・プラットフォームではライブイベントの延期や中止などによる減収で、売上高は1771億円(前年度比12.4%減)の大幅な減少となった。

営業利益に関しては、売上の減少により349億円(前期比8.8%減)となった。

また、3月に配信した新作モバイルゲームアプリ『ディズニー ツイステッドワンダーランド』は好調に推移し、それに加え、新事業として6月よりオンライン・エンタテインメント・プラットフォーム「Stagecrowd」のサービスを開始した。

ソニー 音楽 ソニー 音楽 新事業

映画分野について、新型コロナウイルス感染症の影響による映画館の閉鎖に伴う興行収入の減少、メディアネットワークにおける広告収入の減少などにより、売上高は1751億円(前年同期比5.9%減)となった。

営業利益に関しては、減収の影響があったものの、映画製作における広告宣伝費の減少により、247億円(前期は営業利益4億円)の大幅な増益を記録した。

また、映画分野においては、新型コロナウイルス感染症の影響により、映画作品及びテレビ番組の制作に大幅な遅れが出ているほか、劇場公開延期に関する業績への影響は2~3年に及ぶとのこと。一方で、動画配信事業者からのコンテンツへの需要は盛んであり、デジタル販売に関しても好調。

ソニー 映画

その他の分野については、エレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション(EP&S)分野が売上高3318億円(前期比31.4%減)、営業損失91億円(前年同期は営業利益251億円)、イメージング&センシング・ソリューション(I&SS)分野が売上高2062億円(同10.6%減)、営業利益254億円(同48.6%減)、金融分野が金融ビジネス収入4468億円(同32.6%増)、営業利益472億円(同2.3%増)、その他の分野が売上高541億円(同22.2%減)、営業利益35億円(前年同期は営業損失26億円)だった。

関連サイト

ソニー株式会社公式サイト
2021年3月期第1四半期決算短信〔米国基準〕(連結)
2021年3月期第1四半期決算説明会資料

ソニー