コナミHD、アミューズメント施設やスポーツ施設の休業により収益が減少 営業利益67億円 2021年3月期第1四半期決算

コナミ

『遊戯王 デュエルリンクス』などのゲームが業績をけん引も、新型コロナウイルス感染症による運営施設の休業で売上と利益が減少。

コナミホールディングス株式会社は、2021年3月期第1四半期決算短信(連結)を8月6日(木)に発表した。当第1四半期連結累計期間の売上高は528億8700万円(前年同期比6.3%減)、営業利益は67億7200万円(同32.4%減)、税引前四半期利益は62億8400万円(同35.3%減)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は41億9300万円(同42.4%減)となった。

コナミ 決算 コナミ 決算 連結業績

経営成績に関する説明

コナミグループの当第1四半期連結累計期間における経営成績は、デジタルエンタテインメント事業が堅調に推移したことで、セグメントセグメント損益としては増益となった。

一方、新型コロナウイルス感染症の拡大防止対策として、国内外アミューズメント施設や海外カジノ施設事業者の店舗が休業したことに加え、政府より発出された緊急事態宣言や地方自治体からの営業自粛要請を受けて、全国のスポーツクラブ施設でも一定期間臨時休業を実施した。

その結果、休業期間中に発生した固定費等を、新型コロナウイルス感染症関連損失としてその他の費用に計上し、営業利益が減少した。

セグメント毎の業績は以下。

デジタルエンタテインメント事業
モバイルゲームに関しては、グローバル市場にて『遊戯王 デュエルリンクス』が業績をけん引したほか、世界累計3億ダウンロード超を記録した『eFootball ウイニングイレブン 2020』が好調に推移した。

国内市場では『プロ野球スピリッツA』が引き続き伸びているほか、『実況パワフルプロ野球』などのタイトルも引き続きユーザーから高評価を獲得している。

カードゲームでは「遊戯王トレーディングカードゲーム」のグローバル展開を進めたほか、「遊☆戯☆王」シリーズの新ラインアップである「遊戯王ラッシュデュエル」の発売を開始した。

家庭用ゲームでは、『eFootball ウイニングイレブン 2020』で25周年記念企画として、新仕様「アイコニックモーメントシリーズ」を筆頭に、様々なイベントを開催した。また、ダウンロード専用タイトルとして欧米向けに『Skelattack』を発売した。

eスポーツでは、その特性をいかして、新型コロナウイルス感染症の影響による環境でもユーザーに楽しんでもらえるよう、オンラインでのコンテンツを提供したほか、プロ野球応援企画の第2弾として、一般社団法人日本野球機構と共催する「eBASEBALL プロリーグ」で12球団の代表プロプレーヤー達による「日本生命 “バーチャル”セ・パ交流戦」などを行なった。

上記の結果、売上高は428億4000万円(前年同期比36.0%増)、セグメント利益は153億900万円(同57.9%増)となった。

コナミ デジタルエンタテインメント事業

アミューズメント事業
新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大を受けて、アミューズメント施設の臨時休業の実施に伴い、機器販売及びe-amusement participation(レベニューシェア)に影響があった。

国内施設においては、緊急事態宣言解除や都道府県の休業要請解除を経て営業を再開したが、来場者数などの回復は緩やかになっている。海外市場についても、回復には時間を要する状況だ。

そのような状況のなか、ビデオゲームで、クイズマジックアカデミーシリーズ最新作『クイズマジックアカデミー 輝望の刻(きぼうのとき)』を新筐体ハイグレードモデルにて稼働を開始した。

また、メダルゲームでは、ピンボールの爽快感をテーマにしたプッシャー型メダルゲーム『スマッシュスタジアム』を市場に投入した。

上記の結果、売上高は28億7400万円(前年同期比11.8%減)、セグメント損失は2億4000万円(前年同期はセグメント利益5億3900万円)だった。

コナミ アミューズメント事業

ゲーミング&システム事業
当第1四半期連結累計期間は、最新商品の『DIMENSION 27』を市場に投入したほか、主力商品のアップライト筐体『KX 43』や「Concerto」シリーズの各種筐体を中心としたスロットマシンの販売、パーティシペーション収入を計上した。

また、カジノマネジメントシステムでは、北米と豪州ともに、大手オペレーターへ「SYNKROS」の納入に加え、新規に契約を獲得した。

上記の結果、売上高は29億7700万円(前年同期比56.4%減)、セグメント損失は9億2500万円(前年同期はセグメント利益1億5900万円)だった。

コナミ ゲーミング事業

スポーツ事業
新型コロナウイルス感染拡大防止に伴う政府による緊急事態宣言や地方自治体からの休業要請などを受けて、4月から5月にかけて、スポーツクラブ直営施設及び受託施設にて臨時休館や営業時間の短縮等を行なったことで、売上高が減少した。

緊急事態宣言、休業要請の解除後は、順次施設の営業を再開し、利用者や従業員の安心・安全を最優先に配慮の上、衛生管理の強化につとめるとともに、利用者の健康増進への取り組みをサポートするため、サービス向上を推進した。

受託事業においても、地方自治体や契約法人などの要請で、施設の臨時休場を実施したが、新しく、川崎市民プラザ(神奈川県川崎市)、堺市家原大池体育館(大阪府堺市)、大分市大洲総合体育館(大分県大分市)の業務受託運営を開始するなど、これまで培った運営や指導のノウハウ、実績をいかして事業を推進した。

また、外出自粛による運動不足解消へのニーズや、自宅でスポーツに取り組む機会の増加を踏まえて、自宅でできるエクササイズやサッカー、ダンスなどの動画を、コナミスポーツクラブ オリジナル運動動画として配信したほか、公式オンラインショップではホームフィットネス商品を揃えるなど、商品とサービスの充実をはかった。

上記の結果、売上高は47億3900万円(前年同期比68.9%減)、セグメント損失は11億100万円(前年同期はセグメント利益5億5200万円)だった。

コナミ スポーツ事業

関連サイト

コナミホールディングス株式会社公式サイト
2021年3月期第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結)
2021年3月期第1四半期決算発表資料

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