アニメ「鬼滅の刃」や「フレームアームズ・ガール」の商品が業績をけん引するも、ロックダウンや直営店舗の来店客減少で苦戦。
株式会社壽屋は、2020年6月期決算短信(非連結)を8月13日(木)に発表した。当事業年度の売上高は73億7441万円(前期比11.1%減)、営業利益は2億2845万円(同16.1%減)、経常利益は2億3143万円(同5.4%減)、当期純利益は7539万円(同45.2%減)だった。
経営成績に関する説明
卸売販売では、国内においてアニメ「鬼滅の刃」より「竈門炭治郎」「竈門禰豆子(「禰」は「ネ」+「爾」が正しい表記)」を発売し、売上に貢献した。自社IP製品においても「メガミデバイス」や「ヘキサギア」が、引き続き好調な推移をみせ、「フレームアームズ・ガール」とその関連製品である「フレームアームズ」「モデリング・サポート・グッズ」なども堅調な推移だったことから、業績をけん引した。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響で、一時的に中国の生産委託工場の稼働停止により、製品の生産が計画通りに進まず、生産や出荷に影響を及ぼしたことで、売上は伸び悩んだ。
海外の北米地域においては、「アニメエキスポ2019」「サンディエゴ・コミックコンベンション2019」に出展し、世界各国へ向けた製品やブランドアピール、プロモーションを行なったが、新型コロナウイルス感染症の影響による主要拠点のロックダウンで、売上は伸び悩んだ。
アジア地域は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響も販売活動については限定的にとどまり、プロモーション活動を行なうと共に、販売チャネル拡大を推進した結果、フィギュア製品の売上が好調だった。また、国内と同様に「メガミデバイス」などの自社IPのプラモデル製品も堅調な結果になった。
直営店舗による小売販売については、各種催事やイベントを実施するなど、店舗集客を目的とした施策に取り組んだが、新型コロナウイルス感染症拡大による店舗の臨時休業や来店客数の大幅な減少などにより、売上が苦戦した。緊急事態宣言解除後の店舗運営に関しては、新型コロナウイルス感染拡大予防のため、定期的な換気や消毒、レジ前に飛散防止シートの設置など行ない、衛生管理やスタッフの健康管理を徹底した。
ECサイトによる通信販売は、他社との差別化として直営店舗限定商品や特典の開発を積極的に推進した。