スマートフォン向けゲームの運営受託の規模が想定よりも拡大。ITシステムの開発案件やコンサルティング業務も好調で収益増。
株式会社トーセ(以下、トーセ)は、2020年8月期決算短信(連結)を10月7日(水)に発表。当期連結経営成績は、売上高56億3500万円(前期比5.3%増)、営業利益3億6500万円(同0.6%増)、経常利益は3億8700万円(同4.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益2億2700万円(同9.1%減)となった。
経営成績に関する説明
当期の売上高は、主にデジタルエンタテインメント事業の運営受託案件で、スマートフォン向けゲームの運営規模が、顧客の要望により当初の想定よりも大きくなったことで売上が好調に推移した。それに加え、その他事業におけるSI事業が、引き続き顧客ロイヤリティの向上につとめたことで既存顧客からの案件が増え、前期比で売上が増加した。
セグメント毎の業績は以下。
デジタルエンタテインメント事業
当期は、次世代ゲーム機やクラウドゲームサービスに対する開発力を早期に向上させる取り組みを推進してきた。また、前期に開発をスタートして、当期に開発が終わった複数の大型スマートフォン向けゲームが運営に入り、モバイルコンテンツ関連の業務がデジタルエンタテインメント事業の多くをしめる形になった。
ゲームソフト関連は、当初想定どおりモバイルコンテンツ関連の案件が多く進行した結果、売上高18億4400万円(前期比18.8%減)になった。モバイルコンテンツ関連は、スマートフォン向けゲームの運営が好調に推移したことで、売上高28億7500万円(前期比27.0%増)になり、パチンコ・パチスロ関連では、ゲームソフト関連やモバイルコンテンツ関連の開発需要増に対応するために多くの開発人員を投入したことにより、売上高2億3100万円という結果になった。
開発完了タイトル数は、マルチプラットフォーム向け家庭用ゲームは1タイトル、アミューズメント向けゲームタイトル、スマートフォン向けゲームは3タイトルとなった。
利益面に関しては、新型コロナウイルス感染症への対策に伴い、外注費などが増加した。
上記の結果、デジタルエンタテインメント事業の売上高は49億5100万円(前期比1.6%増)、営業利益は3億1300万円(同15.0%減)となった。
その他事業
当事業は、SI事業や、子会社の株式会社フォネックス・コミュニケーションズによる家庭用カラオケ楽曲配信事業、新規事業の創出に取り組んでいる。
当期については、SI事業において引き続き顧客ロイヤリティの向上につとめた結果、ITシステムの開発案件やコンサルティング業務が増加した。さらに、コロナ禍による巣ごもり消費拡大に伴い、家庭用カラオケ楽曲配信事業のロイヤリティ売上も伸びたとのこと。
上記の結果、その他事業の売上高は6億8400万円(前期比42.8%増)、営業利益5100万円(前期は営業損失500万円)となった。